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市東さん農地裁判、NAAと県の違法・脱法行為を徹底追及

s20111019b-1.jpg 10月18日、千葉地裁で市東孝雄さんの行政訴訟・農地法裁判(二つの裁判が併合)の口頭弁論が開かれ、三里塚芝山連合空港反対同盟、顧問弁護団、傍聴の労働者・学生・市民が成田空港会社(NAA)の農地強奪攻撃と民事第3部・多見谷寿郎裁判長の早期結審策動に対する怒りを共有して闘いぬいた。
 弁護団は市東さんの南台の農地について、新たな主張をすでに8月に提出した。NAAが「明け渡し」を求めている市東さんの農地のうち、「南台41―8」は空港予定地の敷地の内と外にまたがって存在している。ところがNAAはその区別なく賃貸契約の解約手続きを申し立てた。農業委員会はまともに調べることなく、「空港への転用は相当」の判断を出して千葉県に送った。これは決定的に重大な問題だ。空港敷地でない部分が含まれていることによって、県知事の許可がなければこの土地の売買は無効になる。 

s20111019b-2.jpg この指摘に対してNAAはまったく反論も出せず、千葉県も自分たちの作成した準備書面の内容すらまったく説明できず立ち往生し、法廷で失笑を買う有様だ。
 また旧地主の藤崎政吉が「自分は関与していない」と言明した地籍測量図が添付された「同意書」「境界確認書」は、偽造文書そのものだ。この指摘もNAAを根底から震え上がらせている。どれをとっても、市東さんが祖父の代から耕作し続けてきた農地を奪い取るための違法、脱法、ペテンだ。そんなやり口を続けてボロボロのNAAと県側をかばって、裁判を維持し続ける裁判長にも、市東さんはじめ反対同盟と傍聴者の怒りが高まった。
 次回法廷の12月6日には、市東さん側が申請している証人のうち誰を採用するかを決めようとしている。証人切り捨て・早期結審など、絶対に許さない。また裁判長は「市東さんの農作業が忙しくなるだろうから」と称して1~2月の期日を決めようと提案してきたが、弁護団はこれを拒否した。
 閉廷後、千葉市文化センターに移動して報告集会が開かれた。市東さんが冒頭に立ち「むこうが隠している事実がまだまだある。みなさんの力で追及すればもっと悪事が露見するだろう。がんばりましょう」と決意を表し、大きな拍手を受けた。
 葉山岳夫弁護士をはじめ弁護団が、NAAと県の動揺と隠蔽体質、それをかばい立てする裁判長のなれ合いを厳しく批判して法廷でのやりとりを解説した。そして次回12月6日が、申請した24人の証人を認めさせるための重要な闘いになることを確認した。北原鉱治事務局長は、「この市東さんの裁判は日本農民の将来を決める闘いだ。土地取り上げの前例を作らせては絶対にならない。とりわけ、旧地主の藤崎政吉を証人として必ず認めさせよう」と強く訴えた。最後に司会の鈴木謙太郎さんが「来週の24日の市東さん耕作権裁判もしっかり闘いましょう」と締めくくった。(TN)

市東さん耕作権裁判 10月24日(月)午前10時30分開廷 千葉地裁
※傍聴券抽選のため1時間前に集合を
 

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