大阪・高槻植木団地裁判 市の脅しに屈しない 青年が怒り込め堂々陳述
6月26日、大阪地裁第2民事部(西田隆裕裁判長)で、「植木団地追い出し絶対反対!高槻市弾劾!」の第2回裁判と、高槻市が高槻市富田園芸協同組合と組合員11人に対して「植木団地を明け渡せ、賠償金を支払え」と訴えた初の裁判が開かれました。全国水平同盟、闘う労働組合の仲間など約70人が大法廷の傍聴席を埋め、戦闘的に裁判闘争が闘われました。
高槻市は、今回の明け渡し提訴を議決するための3月議会で、「(植木団地の労働者が)全国水平同盟高槻支部、植木団地労働組合を結成し、抗議しているから協議することを打ち切り、提訴することを決めた」と臆面もなく言い放ちました。地方自治体の行政がこんなにもあけすけに水平同盟や労働組合のもとに団結することを嫌悪し、団結を破壊する意思をむき出しにしたことがあったでしょうか。
今回の高槻市による提訴は「命より金もうけ」「団結破壊」を核心とする新自由主義のきわみです。しかも、市が明け渡し期限とした昨年11月30日以後に脱退しているとはいえ、松村前理事長ら3人も「被告」とするなど、団結に対する破壊攻撃そのものです。当然とはいえ高槻市は、切り崩しの「役に立たなかった」松村らに対する訴えを取り下げました。
裁判では、高槻市から訴えられた植木団地で働く労働者を代表して青年労働者F君が、堂々と意見陳述を行いました。
「高槻市の訴えは、私に『闘いをやめろ』という脅しそのものです」「高槻市がやっていることは、いま日本の青年に襲いかかっている、解雇自由・総非正規化の攻撃そのものです」「私は、たとえ少数になったとはいえ、今回被告とされたかけがえのない仲間の人たちと団結して生き抜くことを決断しました。この道こそが、高槻市の理不尽な不正義を許さず、人間としての矜持(きょうじ)、植木労働者としての誇りを守る道だと確信したからです」「私たちが水平同盟や労働組合のもとに団結することを嫌悪し、団結を破壊しようとする高槻市からの提訴に絶対負けません」
F君の渾身(こんしん)の訴えに、傍聴席からは「そうだ」の掛け声と大きな拍手がわき起こりました。
裁判終了後、弁護士会館に移って総括集会が持たれました。
まず、弁護団が「団結こそが勝利。皆さんはすでに勝利している」という言葉とともに、この日の裁判の意義を提起しました。続いて当該の園芸協同組合理事長が決意を表明し、全国水平同盟から杉並支部と西郡支部の仲間、高槻医療福祉労働組合など傍聴に駆けつけた支援労組が発言しました。
とりわけ、西郡支部の1枚のビラを見て合流した植木団地のように、1枚のビラをきっかけに全国水平同盟に合流した京都の仲間は、「皆さんと一緒にがんばります」と涙ながらに訴えました。この訴えは大きな感動とともに路線の勝利性を確信させるものでした。
次回裁判は9月25日。大阪地裁大法廷に集まろう。(北摂労組交流センター・K・U)
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