〝戦争法案阻止・安倍政権倒せ〟 7・5東京 1530人が虎ノ門集会と銀座デモ
7・15国会包囲大闘争へ
7月5日、東京・虎ノ門のニッショーホールで開催された「『7・1閣議決定』1周年 改憲・戦争・原発・首切りの安倍をともに倒そう!7・5大集会」(主催/許すな改憲!大行動)に、会場をあふれる1530人が結集した。集会では「戦争法と憲法改悪を許さない東京宣言」(2面に全文掲載)が採択され、全世界に向けて高らかに発せられた。集会後は、虎ノ門から新橋、銀座・数寄屋橋を通って東京駅手前の鍛冶橋まで「戦争法絶対阻止!安倍倒せ」の声をとどろかせデモが行われた。
安倍政権が7月中旬にも安保関連法=戦争法の衆院強行採決を狙う緊迫した情勢のただ中で、この暴挙を絶対に阻止する固い決意をみなぎらせ、全国各地から労働者、学生、市民が続々と7・5大集会に駆けつけた。会場のニッショーホールは集会開始前から座席がぎっしりと埋まり、会場からあふれる大盛況となった。
プレ企画として、「戦争から革命へ」と題するビデオが上映され、無実の星野文昭さん奪還の決意をこめ全員で「ソリダリティ」を合唱した後、集会が始まった。司会は弁護士の藤田城治さんと全学連の洞口朋子さんが務めた。
■安倍政権撃つ講演やコント
冒頭、主催団体の代表呼びかけ人の高山俊吉弁護士(憲法と人権の日弁連をめざす会代表)があいさつに立った。高山さんは「国会で戦争法案の委員会採決、衆院本会議での採決が直近に迫っている。審議時間が80時間を超えたというが、たった3日間の審議で戦後を全否定するということだ。私たちはこれを絶対に許さない!」と決意をこめて訴えた。
続いて、息子をイラク戦争で奪われたアメリカの「反戦の母」シンディ・シーハンさんのビデオメッセージが上映され、前日に届いた連帯メッセージが代読された。戦争と帝国主義を弾劾し、労働者民衆の国際連帯を熱烈に訴えるシーハンさんのアピールに、会場全体が奮い立った。
昨年の8・9長崎平和祈念式典で、安倍の面前で7・1閣議決定を「暴挙」と弾劾した被爆者・城臺美彌子(じょうだいみやこ)さんが、「傲慢(ごうまん)な安倍を昨年にも増して弾劾する」と題して怒りあふれるアピールを行った。「安倍を今すぐ引きずり降ろすために、みんなでがんばりましょう!」との訴えに会場が大きな拍手で応えた。(2面に高山さん、城臺さん、シーハンさんの発言・メッセージの要旨を掲載)
九州大学名誉教授の斎藤文男さん(憲法学)が「安倍を引き倒す時が来た」と題して講演を行った。「安倍の国会での主張は、うそ八百で国民をだます政治の最たるものだ。一つに、『集団的自衛権の限定的な容認』といううそ。限定や条件などつくわけがない。二つに、政府は中東からの原油輸入が減少したら自衛のために武力行使できるという。とんでもない。かつて『自存自衛』と称して太平洋戦争を起こしたのと同じだ。三つに、日米同盟で抑止力を高めて国民の命を守るという。だがアメリカとともに対テロ戦争をやればテロを防げるか。まったく逆だ」――斎藤さんは次々と安倍のうそを暴き、最後に「安保関連法をなんとしても阻止し、安倍うそ政権を倒しましょう」と呼びかけた。
コメディアンの松元ヒロさんは、「すべてアベコベ」と題するコントで安倍政治を鋭く風刺し、会場に大きな笑いと歓声を巻き起こした。
■「東京宣言」を鈴木弁護士が
休憩をはさんで後半、主催団体代表呼びかけ人の鈴木達夫弁護士が「戦争法と憲法改悪を許さない東京宣言」を読み上げた。鈴木さんの力強い提起に参加者一同が大きな拍手で応えた。
特別報告として、西川重則さん(とめよう戦争への道!百万人署名運動事務局長)、沖縄から水島満久さん(元全駐労沖縄地方本部マリン支部副委員長)、福島から杉井吉彦さん(ふくしま共同診療所医師)がそれぞれ発言した。国会傍聴を16年間続けてきた西川さんは、「安保関連法は戦後最悪の戦争法。憲法を踏みにじる安倍首相に国家権力の最高の地位にとどまる資格はない」と弾劾した。水島さんは「労働者がゼネストで闘うことこそ辺野古基地建設と戦争を止める道だ」とアピール。杉井さんは福島の高濃度放射能汚染の現実や避難住民の生活実態を暴露し「こんな状態を許しておけるか。安倍は仮設住宅に住んでみろ!」と怒りをあらわにした。
■動労千葉など各界から発言
各界からの発言として、最初に動労千葉の田中康宏委員長が、JR採用差別事件について最高裁が上告棄却の反動決定を下したことを報告した。田中委員長は最高裁を徹底弾劾し、「闘いはこれからだ」と力強く宣言した(2面に発言)。
動労水戸の照沼靖功特別執行委員は、常磐線全線開通を狙う政府・JRと被曝労働拒否で闘う決意を表明。自治体労働者の仲間は職場で闘う労組権力の樹立に挑戦してきたことを報告した。
続いて「日の丸・君が代」不起立被処分者の根津公子さんが集会に寄せたメッセージを、三浦半島教職員組合の仲間が代読した。
さらに都政を革新する会の北島邦彦さん、婦人民主クラブ全国協議会の川添望さん、高校生がそれぞれ決意表明した。最後に全学連副委員長の作部羊平さん(京都大学同学会書記長)が「学生が戦争反対の闘いの最先頭に立つ! それが大恐慌と戦争の時代への全学連の回答です。民主労総のゼネストと連帯し、7・15国会闘争に決起しよう!」と元気いっぱいに訴えた。
全学連・斎藤郁真委員長の音頭で団結ガンバローを行い、デモに出発。「戦争反対!」「安倍倒せ!」のコールが都心に鳴り響き、沿道の人びとはデモに大注目した。
戦争法阻止の国会決戦は最大の決戦局面を迎えた。労働者民衆の怒りはすでに臨界点をこえ、日本中の街頭や職場で膨大な人びとが行動を開始している。安倍は追い詰められながら、6月26日の衆院特別委員会でついに安保関連法の最大の狙いが朝鮮半島有事への軍事介入にあることを認めた。さらに7月3日の同委員会では、朝鮮半島有事が「存立危機事態」に相当すると明言した。安倍はこの朝鮮侵略戦争法案の成立に向けて、15日に特別委員会で採決を強行し、直後にも衆院通過を狙っている。
全学連と労組交流センターの呼びかける7・15国会包囲大闘争は、まさに歴史的な大決戦となった。韓国・民主労総の7・15第2次ゼネストと連帯し、万余の怒りで国会を包囲しよう。戦争法案の強行採決を絶対に阻止し、安倍を打倒しよう!
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