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外注化粉砕、人員増やし賃金上げろ 動労連帯高崎がスト

20150918c-1.JPG 動労連帯高崎は9月12~13日、ストライキに立った。TTS(高崎鉄道サービス)籠原(かごはら)事業所に出向に出されている漆原芳郎副委員長、TTS熊谷事業所で駅の清掃業務に携わる木村洋一組合員、TTS籠原事業所で車両清掃業務に携わる鈴木喜平組合員の3人が、それぞれ12日の始業時から終業時までのストを貫徹した。

 JR東日本は、検査・修繕業務の外注化により出向に出されている労働者に、出向期間を延長するという事前通知を発令した。これに対し「出向を解除し、仕事も人もJRに戻せ」を掲げてストは闘いぬかれた。また、TTSの清掃労働者に強いられている超低賃金と強労働を許さず、人員増と20150918c-2.JPG賃金の大幅アップを要求して闘われた。TTSでの清掃労働者のストは史上初。その根源的な怒りがたたきつけられ、JRとTTSを揺さぶった。
 ストにはやはり威力がある。7月の申し入れ以来、団交開催を引き伸ばしてきたTTSは、9月17日に団交を行うと回答してきた。
 動労千葉、動労水戸やさいたまユニオン、群馬合同労組、とちのきユニオンなど地域の労組、婦民全国協埼玉支部、同群馬支部やNAZEN群馬などの共闘団体、全学連がスト支援に駆けつけ、終日の行動には延べ50人が参加した。
 朝8時、籠原駅に隣接する籠原運輸区前に陣取った。籠原運輸区は、外注化強行以前には漆原副委員長が所属する職場だった。JR東日本への断固たる抗議の意思を込めて、この日の最初の行動が展開された。
20150918c-3.JPG20150918c-4.JPG 漆原副委員長がストの目的を明らかにし、運輸区の労働者に闘いを呼びかけた。出勤途上、手を振って応える労働者の姿も見られた。
 9時にはTTS籠原事業所・JR東日本高崎車両センター籠原派出前に移動して第1次のスト突入集会が開かれた。スト通告を終えた漆原副委員長が、居並ぶ管理者を前に出向延長への怒りをたたきつけ、構内で働く労働者に「ともに闘おう」と訴えた。列車の中から清掃労働者が手を振って応えた。
 動労千葉の繁沢敬一副委員長が、「TTSのひどい労働条件を打ち破れるのは労働組合の闘いだけだ。動労連帯高崎に入って闘おう」と呼びかけた。熊谷地区労所属の国労組合員もストへの連帯を表明した。
 午後3時、熊谷駅前に陣取っての第2次スト突入集会が、宣伝行動とともに打ちぬかれた。午後4時、スト通告を終えた木村組合員がマイクを握った。「この低賃金では生きられない。ダイヤ改定以降、業務はものすごく増えているのに、人は増やさない。絶対におかしい。だからストに立った。ここから闘う労働組合を再生する」「戦争法案を許さない。国会前で声を上げるのはすばらしいことだが、資本に決定的打撃を与えるためには労働者が職場で資本の活動を止ることが必要だ。すべてを生産している労働者は生産を止めることもできる。職場でストに立ち安倍を倒そう。今日のストはその第一歩だ」
 高齢の女性が「スト頑張れ」と漆原副委員長を激励するなど、ストの衝撃と解放感は通行する人びとの心をとらえた。
 午後5時50分、部隊は再びTTS籠原事業所前に登場した。スト通告を終えた鈴木組合員が、「ダイ改後、極端に労働が強化された。皆、体調を崩している。会社はさらに人減らしをすると言う。しかも3食食えない低賃金。同じ仕事をしているなら全員正社員にしろ。人を増やし、賃金を上げろ」と怒りをたぎらせた。また、「人員増を要求する署名を職場で集めたら、ある組合から無駄だと言われた。本来、それに協力するのが労働組合ではないのか」とJR東労組傘下のTTS労組を弾劾。「国鉄分割・民営化後、労働運動が解体され、派遣とブラック企業がはびこるようになった。資本の言いなりになっていては生きていけない。動労連帯高崎に入りともに闘おう」と職場の仲間に呼びかけた。
 動労水戸の會澤憲一さんも、「私は東労組を脱退して動労水戸に入った。労働組合は会社と闘うべきだ。動労水戸は被曝労働拒否で闘っているが、会社と一体で被曝労働をしている東労組は許せない。闘う労働組合に結集しよう」と呼びかけた。動労水戸の国分勝之副委員長は、「ついに籠原でストの火の手が上がった。清掃労働者が清掃をしなければ列車は止まる。次は皆さんが合流し力強い闘いにしよう。動労水戸も10・1を前に外注化粉砕のストに立つ」と宣言。越谷市職の女性労働者は、「清掃の仕事は公衆衛生を守り、鉄道の安全を守る仕事。その重要な仕事をしている皆さんに低賃金を強いることは許せない。皆さんは一人ではない。今日、ストに立った3人とともに立ち上がろう」と訴えた。全学連の森幸一郎書記次長は、「今日のこのストに未来がある。このストへの最大の連帯は、学生が京大、東北大を初め全国の大学でストライキを実現することだ」と断言した。
 最後に漆原副委員長が、「国労、東労組、出向者、TTSの労働者、パートも契約社員も動労連帯高崎に入ろう」と力の限り呼びかけた。心を込めた訴えに、2階の窓からも、交代勤務に入る労働者からも拍手が起きた。留置線の列車を清掃している労働者も手を振った。スト突入集会に参加した全員が、胸を熱くし、こぶしを突き上げて労働者に応えた。
 同日、動労神奈川はスト連帯行動としてJR子会社の東日本環境アクセス・小田原事業所前で、昼休み時間帯の抗議行動を十数人で展開した。(K)

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