韓国、ドイツ、トルコの労働者迎えて 国際連帯集会
11・1労働者集会に向け、10月31日に千葉で開催された労働者国際連帯集会は、韓国、ドイツ、トルコなどの闘う労働者を迎え、在日・滞日外国人労働者をはじめ300人が結集し、新たなインターナショナルをも展望する歴史的な集会となった。世界の労働者はまったく同じ敵、同じ攻撃と闘っている――参加者の誰もがそう確信した。国境を越えた労働者階級の国際連帯・国際的団結こそが、新自由主義攻撃を打ち破ることができる。全参加者は、大恐慌と戦争にゼネストをもって立ち向かい、労働者階級が主人公の世界をつかもうと誓い合った。
◆労働組合復権し
「全国、全世界から結集された皆さん。今、ストライキと国際連帯で戦争を止める時代を切り開いている。今日、明日の闘いで労働者の国際連帯を切り開こう!」。9月国会闘争から世界の闘いをビデオ鑑賞した後、司会の青年労働者と学生が力強く開会を宣言した。
動労千葉の田中康宏委員長が主催者あいさつに立ち、「私たちは今、ひとつの攻撃にさらされている。この30年あまり、労働者を侮辱して全世界で労働者を突き落とし続けた新自由主義という政策が、自ら生み出した矛盾で崩壊している。労働者が国際的な連帯を取り戻し、これに立ち向かっうことが何よりも大事な課題だ。日本での闘いが前進することが最大の国際連帯だ」と提起し、戦争法をめぐって立ち上がった怒りの声、「それを土台で支える労働運動の復権、それができれば歴史は動き出す」と語り、「全国に動労総連合をつくり、正規と非正規が固く団結して闘い、戦争を止めよう。国境を越えた労働者の力を結集し、新自由主義を打ち破る労働者の闘いにまとめ上げていけたら世界は変わる」と呼びかけた。
婦人民主クラブ全国協議会が「団結たまご」をスト中の動労千葉に贈呈し、星野暁子さん(星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議)と佐藤幸子さん(福島診療所建設委員会よびかけ人)が連帯あいさつ。星野さんは、9・6徳島刑務所包囲デモへの報復弾圧である文昭さんの降格処分を報告し、労働者解放と星野解放はひとつの闘いだと訴えた。佐藤さんは、理不尽な福島の現状を訴え、「戦争法案まで持ち出し、子どもたちの未来を奪う政治、さらに海外に原発を輸出する? トルコへも? 福島に何一つ責任を取らない安倍政権が、どうやって海外に責任を取るというのか」と怒りを込めた。
◆ゼネストで闘う
韓国・民主労総、ドイツ機関士労組(GDL)と、トルコから初参加の国際労働者連帯協会(UID-DER、ウィダル)の各代表が発言した。
29人の大代表団で来日した民主労総から、全国公務員労組23人を代表してソウル本部のシンクァンヨン副本部長、全国鉄道労組のキムスンシク連帯事業局長が立ち、11・14民衆総決起とゼネストを闘う決意を示した。シンクァンヨン副本部長は、パククネ政権による懲戒や組合事務室閉鎖攻撃などの組合弾圧と対決し、「けっしてこれに屈せず、より強力な闘いを展開し、闘いぬく」と高らかに宣言した。キムシンスク連帯事業局長も「パククネ政権の労働弾圧に断固として立ち向かい、日本の鉄道労働者をはじめとする平和憲法改悪に立ち向かう同志たちとの連帯闘争をさらに強化していく」と決意を語った。
GDLベルリン都市鉄道支部(組合員1000人)のクルト・シュナイダー支部長は、GDL本部の制動を打ち破り、青年労働者とともに資本との断固たるストライキで闘っていることを報告し、「闘う者はすでに勝利している。一つひとつの闘いの経験を通じてその後の闘いをより豊富なもの、より広範な、大衆的なものとして強化していくことができるからだ」と述べ、「国際連帯万歳! 団結してバンバロー!」と結んだ。
ウィダルのアイハン・デブリンさんは、「われわれがなぜ、何千キロも離れた所から来たのか」と始め、3・11福島原発事故に際し、動労千葉の呼びかけに応え、即座に1万2千の署名を届けたことなどを振り返り、「戦争に直接巻き込まれている」トルコの現状を報告し、「労働者階級の決意に満ちた闘いだけが資本主義を打倒できる。われわれ労働者は鉄鎖以外に失うものはない。獲得すべきは全世界だ! 労働者階級の闘いの国際的統一万歳! 闘う労働者階級組織の国際連帯万歳 !」と力強く叫んだ。
◆朝鮮戦争阻止を
集会後半は、トルコ語で「労働者階級の連帯万歳!」のスローガンで始まった世界の労働歌のライブ演奏で始まった。日本、韓国、ドイツ、トルコなど続々と繰り出される歌に会場は沸きに沸いた。
在日・滞日外国人から、関西合同労組阪神支部の許用皓(ホヨンホ)支部長。許用皓さんは、まずハングルで民主労総の闘いを讃え、「国際連帯、労働者の団結で戦争を止めることができる。朝鮮戦争は絶対にしてはならない」と声を強め、「”万国の労働者団結せよ”という言葉をかみ締め、私は国際連帯の発展のため、解雇撤回闘争も原職復帰までがんばります」。ビルマ民主活動家、在日ウガンダ人難民も口々に戦争反対を訴えた。
これらのアピールに日本の闘う労働者が発言した。動労水戸の石井真一委員長が「原発事故はなんら収束していない。事故から4年半、被曝とストライキで闘いぬいている。原発労働者とつながって組合をつくろう」と呼びかけた。民営化・外注化・非正規職化を阻止し、戦争と対決する労働運動を闘う現場報告として、地元千葉からユニオン習志野の菊池晴知委員長、群馬合同労組中央タクシー分会の川谷内政樹さん、全国金属機械労組港合同執行委員の木下浩平さんが発言した。
最後に動労千葉国際連帯委員会の山本弘行さんが立ち、「本日の集会で団結破壊と労組解体で生き延びようとする帝国主義に対し、私たちの進むべき道は鮮明になった。これが一点目。二点目は、いま三つの労働組合から血沸き肉踊るような現場の闘いが報告された。現場に階級的労働運動をよみがえらせること、国際的団結で応えていくことが、私たちが選択すべき唯一の道だ。国家主義と排外主義の扇動で戦争に突き進む帝国主義を私たちの力で打倒しよう。三点目は、10・31動労千葉ストライキに続き、あらゆる職場からストライキに立ち上がり、民主労総、GDL、ウィダルとともにゼネストを戦取しよう。2016年、再び勝利の報告をもって会いましょう」とまとめた。
全員が肩を組み、インターナショナルを斉唱した。(K)
写真は、①全国公務員労組ソウル本部のシンクァンヨン副本部長の発言時、23人の公務員同志が「闘争(トゥジェ ン)!」であいさつ(10月31日 千葉)
②300人が集まった労働者国際連帯集会で労働者の国際連帯を呼びかける動労千葉の田中委員長
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