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「市東さんの農地を守る会・江戸川」が結成集会

20151210a-1.JPG 12月6日、東京都江戸川区内で「市東さんの農地を守る会・江戸川」の結成集会が開かれ、30人が参加した。「江戸川産直の会」が中心となり、千葉県成田市天神峰の農家、市東孝雄さんの農地を守り営農を支えるために生まれた会だ。
 司会者の開会あいさつに続き、「市東さんの農地を守ろう」と題したビデオが上映された。成田空港会社による理不尽な農地取り上げ訴訟に対し、祖父の代から耕してきた農地を守って農業に励む市東さんを映像で紹介する小作品で、その素朴で飾りのない人柄と「農地死守」の不動の決意が、参加者の心に響いた。

20151210a-2.JPG 続いて、三里塚の農家が丹精込めて育てた完全無農薬の産地直送野菜を江戸川区に広め8年目を迎えた「江戸川産直の会」が、主催者あいさつを行った。「市東さんの営農を支えるためにもっと多くの人に広めよう。戦争のための第3滑走路を許さず、農地取り上げ反対の最高裁へ向けた緊急5万人署名に取り組み、年内1万筆を達成しよう」と訴えた。
 続いて千葉県匝瑳(そうさ)市の米専業農家、小川浩さんが講演を行った。「米価は生産費を割り、農民は生きていけない状況に置かれている。市東さんが天神峰で農業を続けていくことは、戦争反対の闘いだ。農地取り上げの攻撃には、この三里塚闘争をつぶそうという意図がある。市東さんは”農地は私の命”と言い、完全無農薬の有機農法で年間50種類もの野菜をつくり続けている。これは大変な努力が必要なことで、同じ農民として頭が下がる。その農地を、空港会社は農地法を悪用してまで取り上げようとし、しかも位置の特定が間違っている。こんなことは絶対に認められない」と弾劾し、みんなの力でこの攻撃をはね返すよう奮起を促した。
 長年にわたり三里塚野菜を購入してきたAさんは、「農業をないがしろにする安倍は許せない」と強調し、市東さんとともに歩む姿勢を表した。
 杉並区を中心に三里塚の産直野菜を広げてきた「ふろむあす」の代表は、かつて警察の妨害をはねのけながら配達してきたころの苦労話も交え、農地取り上げとの闘いは安倍政権の戦争政治との正面対決であることを訴えた。
 三里塚現地闘争本部の仲間は、30年にわたって市東さんの農業を支えともに担ってきたことを誇り高く確認し、反対同盟が空港周辺地域での一斉行動に取り組み、第3滑走路計画への住民の怒りを組織していることを報告した。
 最後に三里塚反対同盟の伊藤信晴さんが発言し、「産直運動をもとに市東さんを支える会が江戸川から出発したことに勇気づけられている。安倍の戦争政治と対決するために、反対同盟は一層労働者と農民の連帯をめざす」と述べた。さらに11月27日に開かれた4者協議会(国、千葉県、地元9市町、空港会社)で、第3滑走路を芝山町に造る案が「採用」されたことを暴き、怒りを込めて弾劾した。
 市東さんの農地を守る運動の地道だが確実な前進を実感し、参加者一同はさらに市東さんとの連帯を強化・拡大することを誓い合った。(TN)

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