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JRは1047名を採用せよ 2・14国鉄集会 解雇撤回へ新国鉄署名開始

20160216b-1.JPG 国鉄分割・民営化で不当解雇から29年の国鉄集会が2月14日、東京・すみだ産業会館で開かれた。国鉄闘争全国運動が主催した集会には620人が結集し、1047名の解雇撤回と採用をJRに求める新たな署名運動のスタートを宣言した。大恐慌が全面激化する中で、国鉄闘争はJRと直接対決する新たな段階に突入した。
6・30最高裁決定の地平
 国鉄分割・民営化で解雇された動労千葉組合員の解雇撤回を求める裁判で、昨年6月30日、最高裁は上告棄却の決定を出した。これにより、動労千葉の組合員をJRから排除した「不採用基準」を不当労働行為と認定した東京高裁の判決が確定した。

 国鉄闘争全国運動が最高裁に突きつけた10万筆を超える署名が、この決定をもぎり取った物質力になったのだ。
 さらに、裁判の過程で、不採用基準は当時、経団連会長でJR設立委員会委員長だった斎藤英四郎が、現JR東海名誉会長の葛西敬之や元JR西日本会長の井手正敬ら国鉄幹部と共謀して策定した事実も暴かれた。
 不採用基準が不当労働行為であり、その策定にJR設立委員長が加担している以上、不当労働行為の責任はJRにある。
 国鉄闘争全国運動は、国鉄改革法の根幹を打ち破り、国鉄改革法に屈服してきた体制内派の敗北主義をも根底から粉砕する地平に到達した。
 2・14集会は、このことを確認して、新たな国鉄闘争に打って出ることを宣言した。この集会から開始された新署名運動は、安倍の戦争・改憲の攻撃と労働法制大改悪に立ち向かう労働者の結集軸だ。それは、動労総連合を全国に建設することを基軸に、階級的労働運動をよみがえらせる決定的な武器になる。そして、新署名運動には労働者階級全体を獲得できる正当性と展望がある。
 集会では、国鉄闘争全国運動呼びかけ人の花輪不二男さんが開会あいさつに立ち、「最高裁は昨年6月30日の上告棄却決定で不当労働行為を認めざるを得なくなった。残っているのは1047名の解雇撤回だ。この集会を期に新たな運動を展開し、10万を上回る署名を集め、敵の最後の論拠を粉砕しよう。戦争に向かう安倍を許さず闘おう」と訴えた。
 連帯あいさつを三里塚芝山連合空港反対同盟の萩原富夫さんが行い、3・27三里塚全国集会への結集を呼びかけた。
 動労千葉顧問弁護団の鈴木たつお弁護士は、JRを追い詰めている動労総連合強制出向無効確認訴訟の重要性を強調した上で、戦力不保持を定めた憲法9条2項の廃止まで公言する安倍と対決し、7月参院選を新たなな労働者の党をつくり上げるために闘いぬくと宣言した。
 動労千葉顧問弁護団長の葉山岳夫弁護士は、昨年6月30日の最高裁決定で不採用基準自体を不当労働行為と認めさせたことの重大さを強調し、不採用基準がJR設立委員が加担して策定された以上、不当労働行為の責任はJRにあり、JRは動労千葉9人だけでなく1047名を採用する法的義務を負っていると力説した(要旨別掲)。
 動労千葉の田中康宏委員長は、「闘いはJRを直接相手に解雇撤回を求めるところまで前進した。ここから新しい闘いが始まる。今からが勝負だ」と訴え、「戦争法と労働者派遣法の大改悪で時代は大転換した。その中で新署名で無数の怒りを結集し、新しい労働運動の芽をつくろう」と呼びかけた(要旨別掲)。
 国鉄闘争全国運動呼びかけ人の山本弘行さんは、不採用基準はJR設立委員の斎藤英四郎と国鉄幹部だった葛西敬之、井手正敬の共謀によって作られた事実を暴いたことの重要性を強調し、「国鉄分割・民営化に最後の決着をつける闘いを」と声を強めた。
動労総連合の登壇に沸く
 1047名解雇撤回闘争の当該が満場の拍手を浴びて登壇した。
 動労千葉争議団の中村仁さんは「解雇撤回をかちとらなければ青年労働者はもっとひどい状態にたたき込まれる。何としても解雇を撤回させる」と決意を示した。
 国労闘争団の成田昭雄さんは「分割・民営化で200人の命が奪われ、労働者の家族はばらばらにされた。分割・民営化でやられたことをすべて敵にたたき返す」と熱い思いをほとばしらせた。
 韓国の鉄道労組ソウル本部と民主労総ソウル地域本部から集会へのメッセージが紹介された。
 合同・一般労組全国協の小泉義英事務局長は、派遣法改悪に際してなされた付帯決議によって労働者の権利は守られるかのように言う体制内派を批判して、「派遣法撤廃と言い切ることが重要だ」と訴えた。
 動労水戸の石井真一委員長は、ライフサイクル強制配転粉砕の闘いはJR水戸支社と東労組を根底から揺さぶったと報告し、外注化粉砕、常磐線全線開通阻止へ闘いぬくと表明した。
 動労総連合の各組合が決意を述べた。
 動労千葉幕張支部の山田護支部長は「ストを配置し総力で外注化を粉砕する」と宣言し、CTS(千葉鉄道サービス)所属の動労千葉組合員は低賃金への怒りをたぎらせつつ、CTSで組織拡大を実現すると発言した。
 動労連帯高崎の漆原芳郎副委員長がTTS(高崎鉄道サービス)での大幅賃上げ獲得を掲げて春闘を闘うと表明した。
 動労水戸大子支部の組合員は「ライフサイクル強制配転との闘いはまだ終わっていない」と述べ、外注化粉砕、常磐線全線開通阻止へ闘う決意を示した。動労神奈川の中村幸夫委員長と2人の青年組合員が、青年組合員に対してかけられた解雇攻撃を粉砕し必ず職場に戻ると宣言した。
 全逓労働者、群馬合同労組中央タクシー分会、全学連の斎藤郁真委員長の決意表明が続いた。
 動労千葉の川崎昌浩書記長が集会をまとめ、新署名運動への総決起と外注化・非正規職化粉砕へ春闘をストライキで闘うことを訴えた。
 国鉄闘争全国運動は勝利の展望を握りしめ、確信も固く新たな挑戦を開始した。

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