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三里塚第3誘導路裁判、騒音問題で国・NAAを追及

20160720b-1.JPG 7月19日、千葉地裁民事第3部(阪本勝裁判長)で、第3誘導路裁判の弁論が開かれた。三里塚芝山連合空港反対同盟と顧問弁護団、支援の労働者・学生・市民は、天神峰の市東孝雄さんを追い出すためだけに巨費を投じて建設された、成田空港の第3誘導路への怒りを新たに、この日の闘いに臨んだ。
 午前10時30分に開廷し、弁護団はこの日提出した騒音問題についての準備書面を陳述した。

20160720b-2.JPG 市東さんの天神峰の居宅と畑は、第3誘導路が造られたことで空港施設によって完全に囲まれている。市東さんが日々受けている航空機騒音は、神奈川県・厚木基地の10倍のレベルだ。その厚木基地の騒音をめぐる訴訟で、2014年5月横浜地裁、および翌年7月東京高裁で、自衛隊機の夜間飛行差し止めを命ずる画期的判決が出された。この判決で適用されたWHO(世界保健機関)環境騒音ガイドラインと欧州WHO夜間騒音ガイドラインからすれば、この成田においても直ちに、飛行・運用の差し止めが認められなければならない。
 これまで日本では環境騒音の問題は心理的問題としてのみ位置づけられ「感覚公害」とされた。それは誤りで、騒音は有害化学物質と同様に公害病をもたらす要因であり、その健康に与える被害は化学物質と比較にならぬほど大きいのだ。つまり、単に「飛行機がうるさくて不快だ」というだけでなく、騒音はダイオキシン、ホルムアルデヒドといった有毒物質よりも人体にとって有害・危険なものであることを認識しなければならない。
 騒音、とりわけ夜間の騒音が人体にもたらすストレスは、睡眠障害、高血圧、心疾患となって健康をむしばむ。とりわけ子ども・高齢者・病人などの感受性の高い人びとにとって深刻である。
 原告・反対同盟側は、騒音問題の第一人者である松井利仁北海道大学大学院教授による意見書をすでに提出している。空港周辺の3地点(天神峰、東峰、取香)で反対同盟が協力して行った騒音調査、さらに成田市が公開している周辺地域の騒音測定値から、成田の騒音レベルは、欧州WHO夜間騒音ガイドラインの基準をはるかに上回るものであることが明らかになった。夜間にジェット機を発着させることは、一種の「殺人行為」と呼べるほどの人権侵害だ。このような空港のどこに「公共性」があるか。裁判所は飛行の差し止めを直ちに命じるべきだ!
 さらに弁護団は、被告の国とNAA(成田空港会社)が「原告市東は自由意思でそこに住んでいるのだから騒音を受忍せよ」などと主張し出したことについて、この地で3代100年農業を営んできた市東家に対する本末転倒の暴論であることをあらためて突きつけ、認否・反論を強く迫った。被告席に居並ぶ国とNAAの代理人弁護士たちは、この暴言が反対同盟と労農学人民の怒りに火を付けたことにおののき、言葉を失ってうつむき、あるいは落ち着きなく視線を漂わせている。
 次回期日を11月1日として閉廷した後、近くの会場で伊藤信晴さんの司会で報告集会が開かれた。弁護団はあらためて騒音問題が「公害病」として人体に与える影響の深刻さを強調し、千葉地裁にこれを認めさせるまでともに闘うことを訴えた。
 午後から反対同盟と支援連は、炎天下をものともせず千葉市繁華街に繰り出し、農地取り上げに反対する最高裁へ向けた緊急5万人署名の情宣に立ち、労働者市民に「戦争反対、農地死守」を訴えた。(TN)

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