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西郡住宅国賠で棄却 〝闘いはこれからだ〟 8家族が絶対反対で闘う宣言

20160922c-1.jpg 「裁判長、聞こえないぞ! もっと大きな声で言え」。9月16日に大阪地裁で行われた西郡国賠裁判は、福田修久裁判長(第16民事部)の何を言っているのか分からないか細い声の判決言い渡しで始まった。原告と傍聴席の怒りに追い詰められた裁判長は、「原告の請求をいずれも棄却する」と言い直すや、一目散に法廷から逃げていった。この間たった1分だ。ふざけるな!
 「なぜ仮執行宣言を付ける必要があったのか、理由を言え!」という追及に何ひとつ答えられない反動判決は、追い詰められた国と裁判所の、8家族の絶対反対の闘いへの敗北宣言だ。

19日間で追い出した暴挙に怒り
 2014年1月の大阪市八尾市西郡住宅の8家族に対する一審判決は、18年間の絶対反対の不屈の闘いを「罪」とし、住宅闘争を早く終わらせてたいという「害意(悪意)」=「違法な目的」に基づく、前代未聞の仮執行宣言付の住宅追い出し判決だった。
 その年の7月、夏真っ盛りの時期に国・八尾市は突然「19日以内に出ていけ」と通告し、8月26日に大阪府警公安警察官300人を動員して強制執行を行った。猛暑の中、不動産屋の盆休みの時期を狙ってわずか19日で追い出す攻撃で、当時88歳だった島瀬とよ子さんは高齢のため転居先がなかなか見つからず、心労から救急車で病院に運ばれるなど生死のはざまをさまようほどだった。だが、翌9月の二審判決は仮執行宣言を取り消した。
 こんなことに負けられるか! 怒りを爆発させた8家族と全国水平同盟西郡支部は、応能応益家賃制度絶対反対、住宅追い出し・更地化絶対反対の旗を掲げて全国に訴え、国・八尾市・裁判所を裁く闘いとして国賠闘争を闘いぬいてきた。
「控訴して闘う」と戦闘宣言発す
 判決後、直ちに、弁護士会館で8家族と西郡支部が絶対反対の闘いの旗を振り続ける戦闘宣言を発する集会をかちとった。
 最初に発言に立った佃照夫さんが「直ちに控訴して闘う」ときっぱりと宣言。佃文弘青年部長は「8家族の闘いが西郡市営住宅の民営化を止め、住宅追い出しを止めてきた。闘いはこれから。11月民主労総の闘いとも結びつき、みんなと団結して闘う」と決意を述べた。90歳の島瀨とよ子さんは「わたしらは絶対負けませんよ。これからも頑張ります」と語り、森本政二書記長は「悪をのさばらし正義を踏みにじる裁判所なんかいらん! 団結したら世の中を変えられる」と言いきった。
 西郡と同じく追い出し攻撃と闘う水平同盟各支部がともに闘う決意を表明した。高槻支部は「今日から始まりやと思って一緒に闘う」。京都・崇仁支部準備会は「西郡の闘いから高槻、崇仁、東三条へ闘いが広がり、ついに10月2日に崇仁支部結成大会をかちとるところまできた。団結して崇仁・東三条での住宅追い出し・更地化に反対して闘う」。
世界の住宅闘争の先頭に立って
 八尾北医療センター労組は、「動労水戸がドイツに行った時、公営住宅の追い出し反対の闘いがあり、西郡の闘いを紹介したら大きな反響を呼んだという」と報告し、「絶対反対の西郡住宅闘争が世界の闘いの先頭に立っている」と確信を込めて語った。全学連は、10月3日京大1万人集会への結集を呼びかけた。
 全国水平同盟の平沼和典事務局長は、「いよいよ革命情勢だ。崇仁支部結成集会、11月植木団地2周年総決起集会と本日の国賠闘争を全国水平同盟の団結と労働者全体の団結のステップにして11月集会に総決起していこう」と提起した。弁護士は「判決は『長い裁判をしてきたから八尾市が即時に住宅を追い出す仮執行宣言を付けてもいい』という内容だ。『裁判するな』ということだ」と怒りを込めて弾劾した。
 最後に、西郡支部の久原正子支部長が「国賠闘争を西郡で始まる市営住宅の全面民営化に反対する闘いと結びつけ、ムラぐるみの総決起を実現しよう。崇仁支部結成大会、10月31日の全関西狭山集会から11月国際共同行動へ総決起しよう」と訴えた。(全国水平同盟西郡支部・錦織進)

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