韓国・民主労総がゼネストへ進撃 成果主義導入に絶対反対! 公共部門が無期限スト
韓国では、パククネ政権による韓国版「働き方改革」攻撃に対し、民主労総(全国民主労働組合総連盟)を先頭にゼネストがたたきつけられている。それは同時に、朝鮮半島での戦争を労働者階級人民の総決起で阻止する闘いだ。
民主労総は、公共運輸労組の9・27無期限スト突入を突破口に、9月末から10月にかけ、各産別が次々とストに入る。政府と財界が成果主義の導入によって雇用と賃金制度を根本から変え、しかもそれを就業規則の一方的変更により労働者の同意なしに強行しようとすることに、怒りが爆発している。パククネは「国家安保の危機」を叫び、「社会不安を扇動するストは違法」として弾圧に躍起となっているが、闘いは今や労資協調路線だった韓国労総をも動かし大闘争に発展し始めた。
パククネ政権の狙いは労働組合と労働運動の全面圧殺にある。それなしに戦争に突入することはできないからだ。しかし民主労総はこれと真っ向からゼネストで対決し、逆に「1%の財閥が支配する世の中を変えよう」と社会の根底的変革を訴えて立ち上がっている。
●鉄道と医療が闘いの中心に
闘いの中心には全国鉄道労組がいる。9・27無期限スト突入に向け、鉄道労組が各地域ごとに組合員を集めて開く夜間の地区総会が、9月22日にはソウル市内の九老(クロ)駅で、23日にはソウル駅で開かれた。冒頭にこれまでの闘いの歴史をたどるビデオが上映され、最後に「again2013」の文字が大きく映し出された。鉄道労組は2013年末に23日間の大ストライキを闘ったが、それをも超える大闘争に再び突入するとの宣言だ。
医療労働者の決意も固い。22日にはソウル大学病院で「公共医療をダメにする成果年俸制、労働組合が防ぎます」の横断幕を掲げ、スト突入に向けた決意大会が開かれた。労組は院内を行き交う人びとに向け、闘う理由を次のように訴えた。
「成果年俸制は、病院の営利事業化です。質の悪い医療器具を使い、過剰な検査をすることが成果になります。原則的で良心的な治療をすれば、金もうけできない『低成果者』になります」「病院では、患者の治療のために共同で仕事をすることが必要です。しかし成果給は、同僚間の協力を妨げ職員を競争に追いやります。成果給を受けようと病気の患者を対象に金もうけ競争をするのは嫌です。お金のない患者も安心して治療を受けられる真の公共病院を望みます」
22日には農民も5千人がソウルに上京し、パククネ政権の退陣を要求して集会を開いた。また、韓国労総傘下の金融労組が23日に同じく成果給反対でストに決起した。戦争情勢の真っただ中で、サード配備に反対する現地住民の闘いも不屈に継続されている。11月12日にはこれら一切を結集した民衆総決起闘争が予定されている。ともに闘おう。
〔写真〕 2013年末の23日間ストライキを超える闘いに突入しようと闘いぬく全国鉄道労組の決起集会(9月23日 ソウル駅前)
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