ドイツ『左翼新聞』が動労千葉とのインタビューを報道
このかん、11・1労働者集会や韓国・民主労総労働者大会、全学連とのインタビューなどを次々と取りあげてきたドイツ『左翼新聞』が11月30日付で、第5弾として動労千葉とのインタビューを詳細に報道している。このインタビューは11月5日、動労千葉の田中康宏委員長と動労千葉国際連帯委員会の山本弘行事務局長に対して行われたものだ。
http://www.linkezeitung.de/cms/index.php?option=com_content&task=view&id=7755&Itemid=35
同記事は、「ドイツ『左翼新聞』の記者の訪日・訪韓において特別に重要な意味をもつのが戦闘的鉄道労組・動労千葉とのインタビューだ。動労千葉は、大東京圏に存在しており、日本の労働組合運動において唯一的とも言えるすばらしい役割を果たしている」と紹介したあと、動労千葉の分離・独立以来の闘いについての全面的で包括的なインタビューを行っている。以下、そのほんの一部を抄訳で紹介する。
▼国鉄1047名闘争について:
「国鉄1047名闘争の核心問題は、政府による労働運動つぶしです。しかし、これは成功しませんでした。闘いは続いたのです。労働運動総体が後退を強いられるなかで、私たちは分割・民営化反対闘争を継続することで新自由主義攻撃に対して日本労働運動の拠点を守り抜き、新たな発展の基礎を形成したのです。ですから、1047名闘争は決して過去の問題ではありません。現在の問題であり将来の問題なのです。私たちは1047名闘争を最後まで闘い続けます」
▼1930年代のドイツ共産党の赤色労働組合との違いについて:
「日本には連合と全労連という二つのナショナルセンターがありますが、動労千葉はこの二つのナショナルセンターを現場からの反乱で変えていこうとしています。そのためには現場を励まして自分たちの手に組合を奪還していかなければならない。こうした闘いは、(既成の労組ナショナルセンターにたいして党派的囲い込みを行う)赤色労働組合とはまったく違います。動労千葉は戦闘的で大衆的な組合ですし、そういう闘いを全国に広げることが私たちの目標です」
▼動労千葉に対する警察のガサ攻撃について:
「日本はかなりの程度、警察国家です。表面だけを見れば民主的に見えますが、抵抗を行えばすぐに警察の暴力が襲いかかります。そのいい例が全学連の学生に対する弾圧です。法政大学では、2006年3月以来112人もの学生が『建造物侵入』や『公務執行妨害』などで逮捕されています。現在も全学連と法大文化連盟の8人の学生がこの5月以来未決勾留されています。これは特別な例ではありません。日本ではこういうことが日常的に行われています。でも動労千葉は、ガサ攻撃に対しては法的手段をも行使して闘い、勝利しています」
▼国際連帯闘争をどのように考えているか:
「国際連帯はとても大切な闘いです。それは、資本が国際的だからわれわれもそうしなければ、といった理由からだけではありません。国際連帯をとおして労働者の意識が変わる、これが重要です。そうなると、『共産党宣言』の『万国のプロレタリア、団結せよ!』も新しい光のもとに見えてくるじゃありませんか。国際連帯は全世界的規模で普通の労働者に『団結』の道を開くのです」
ドイツ『左翼新聞』のインタビューは、「動労千葉がドイツの機関士労組・鉄道労組とのコンタクトを強く希望していること」「動労千葉の闘いと日本階級闘争の紹介として英語版『俺たちは鉄路に生きる2』があること」などを紹介し、動労千葉製作の国鉄分割・民営化反対ストライキ闘争の英語版ビデオにリンクを張るなど、きわめて丁寧に動労千葉の闘いを報道している。動労千葉の闘いがここまで本格的にドイツ・ヨーロッパに紹介されたのは今回が初めてだ。(TO)
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