広島・三次で星野絵画展とJR三江線写真展 三江線廃止反対集会
10月22日~23日、広島県北のJR三次(みよし)駅前・三次交通観光センターで、動労西日本と広島星野文昭さんを救う会の共催で「星野絵画展とJR三江線写真展」が開催された。23日には星野文昭さんの再審無罪の訴えと一体で、新自由主義と闘い社会的連帯と団結をとりもどそうと三江線廃止反対集会を行った。
動労西日本が三江線廃止反対の沿線集会を開くのは、今年3月に江津(ごうつ)市で開催したのに続いて2度目。地元紙も注目して報道し、地域の労組活動家や三江線沿線の住民を中心にのべ150人が来場し、花束や地元名産品の贈呈を受ける等、星野闘争と国鉄闘争を一体化したコラボ企画ならではの賑わいで大成功した。星野さんの絵には来場者すべてが魅せられ、30筆の署名と20人を越える人からカンパが寄せられた。「自分も協力するので絵画展をどんどんやってほしい」という人も。組合員が撮影した三江線の写真も好評で、譲ってほしいという人が続出し、用意した枚数では足りないほどだった。
三江線は、広島県三次市と島根県江津市を結ぶ全長108・1㌔の山陰・山陽を結ぶ「陰陽連絡線」の代表的線区だ。9月30日、JR西日本は赤字を理由に三江線廃止を国土交通省中国運輸局に届け出た。JRは三江線廃止を突破口に、赤字ローカル線「全廃」に突き進もうとしている。「選択と集中」の名のもとに、全面外注化と地方切り捨て・地域破壊を促進するローカル線廃止こそ、労働法制解体を先取りし、労働と社会を破壊する「第2の国鉄分割・民営化」そのものだ。
23日の集会では韓国民主労総ゼネストのDVD上映後、司会の山田和広書記長が開会あいさつを行い、主催者として大江照己委員長が「さし迫る朝鮮戦争を始まる前に阻止するため11月日韓共同行動を成功させよう。三江線廃止を絶対許さない」と、力強く宣言した。
鷲見貢・動労西日本米子支部長が基調報告を行った。三江線は、全35駅のうち三次駅を除く34駅が米子支社の管轄であり、鷲見支部長がこの闘いの先頭で闘っている。鷲見支部長は国鉄闘争30年の地平に立って、JR資本の三江線廃止攻撃を徹底的に断罪し、「労働者が絶対反対で立ち上がれば社会は変わる」と訴えた。
広島星野さんを救う会の増上昭典さんが特別報告に立ち、星野奪還への総決起を熱烈にアピールした。闘争報告を原田隆司近畿支部長と岡崎昭夫執行委員がおこなった。広島印刷事業所廃止阻止闘争の勝利を牽引(けんいん)した岡崎さんは「労働者の階級的団結と国際連帯こそが戦争を止め、社会を変える力。国鉄闘争がプロレタリア革命の展望を切り開いている。11月日韓連帯共同行動に立とう」と鮮明な決意を表明した。
さらに広島の可部線廃止反対を闘った住民、米子から駆けつけた労働者、三次の地域で闘っている労組活動家などから新自由主義への怒りと、ともに闘う決意が語られた。最後に、大江委員長が「団結して、ともに11・6東京―11・12~13ソウルへ!」と締めくくって閉会した。(動労西日本書記 松野博之)
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