11・18 裁判員制度を廃止しろ 弁護士先頭に最高裁デモ
11月18日、「裁判員制度はいらない!大運動」が呼びかける最高裁デモが行われた。澄み切った秋晴れのもと、弁護士、労働者、学生、市民ら120人が集まった。
正午、デモ出発点の日比谷公園・霞門で、主催団体呼びかけ人の高山俊吉弁護士が参加者にあいさつを行った。
高山さんは、「韓国では今、労働者・学生・市民が一斉に立ち上がり、朝鮮戦争が切迫する中で現体制にノーを突きつけています。この戦争切迫情勢下で、安倍政権は裁判員制度を通じて『日本を脅かす外敵から国を守ること』を国民に強要しようとしています。まさに裁判員制度は『現代の赤紙』だ!」と鋭く弾劾。そして「私たちの闘いで裁判員制度をここまで破綻に追い込んだ。このことを確認してデモに出ましょう」と力強く提起した。
続いて憲法と人権の日弁連をめざす会事務局長の武内更一弁護士がマイクをとった。「裁判員辞退者は(全候補者の)6割を超えました。また呼び出し状を受け取らない人や裁判当日に無断欠席する人が毎年1万人も発生し、累計で7万8千人に達します。これは裁判員をやった人数よりも多い。国の命令に従わない人がこれほどいる。今こそ『裁判員制度はいらない!』の声を大きく広げていきましょう」
そして確信も新たにデモへ出発! 高山弁護士ら主催団体呼びかけ人を先頭に、動労千葉、星野再審連絡会議、全学連などが団体旗やのぼり旗を林立させて続いた。「裁判員制度はいらない!」「私たちは裁判所には行かないぞ!」「政府・最高裁は裁判員制度を廃止せよ!」と元気いっぱいにコールを響かせながら、デモ隊は霞が関から外堀通り→青山通りを行進。そして隼町の最高裁前まで行進し、直接怒りの声をたたきつけた。
最後に武内弁護士が、「今日のデモは、圧倒的な注目の中で最高裁を震撼(しんかん)させ、大成功しました。裁判員制度廃止まで断固闘っていきましょう!」とまとめ、気迫あふれるデモをしめくくった。
●戦争への国民総動員許すな
最高裁は、今月15日付で来年度の裁判員候補者名簿への記載通知を各世帯に発送した。「裁判員制度はいらない!大運動」は、裁判員制度が実施された2009年12月の通知の前に圧倒的な注目の中で最高裁デモを敢行し、「名簿記載通知を送るな!」と弾劾した。最高裁はそれ以降、名簿記載通知の送付日を「大運動」の最高裁デモの前に繰り上げた。
裁判員辞退者・拒否者の急増にもかかわらず、最高裁と安倍政権はあくまで裁判員制度を継続しようとしている。その狙いは、刑事被告人を裁く立場に人民を動員し「国家とともに国の治安を守る意識」を植え付けることにある。まさに米日韓による朝鮮戦争が切迫する中で、戦争への国民総動員体制を構築するための攻撃なのだ。
11・18最高裁デモは、パククネ政権打倒に立ち上がる韓国民衆と固く連帯し、安倍の戦争政治を根底から撃つ闘いとして大成功した。裁判員制度廃止・朝鮮戦争絶対阻止へ意気高く闘おう。
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