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12・4三里塚緊急現地闘争、250人が農地死守誓う

20161206a-1.JPG 12月4日、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける三里塚緊急現地闘争が、全国から労働者、農民、学生、市民250人が結集して闘われた。
 晴天に恵まれたこの日午後1時、反対同盟は成田市天神峰の市東孝雄さんの畑の前に集合。その一角に立つ「強制収用実力阻止」と新たに書き換えた看板の前に並んで拳を突き上げ、闘魂を示した。
 1時30分、大量動員された機動隊と私服刑事の弾圧態勢をはねのけ、市東さん宅南の開拓組合道路で集会が始まった。周囲の誘導路をジェット機が間近でひっきりなしに走行している。
 最初に司会の太郎良陽一さんの紹介で、市東孝雄さんが拍手で迎えられマイクを握った。「私の農地法裁判は上告棄却というまったく残念な結果になりました。本当に許せない判決です。しかしまだ終わったわけではない。千葉地裁での耕作権裁判もあります。NAA(成田空港会社)が、すぐにでも私の畑を囲い込みに来るかどうかはわかりませんが、その時は体を張って闘います。みなさんとともに、一日でも長く農業を続けるようこれからも闘います」
 この鮮明な決意に惜しみない拍手が送られた。

20161206a-2.JPG  続いて反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士が発言した。葉山さんは、①「二度と強制的手段を用いない」と公約した空港公団=NAAがそれに反して強制執行で農地を奪おうとしている、②東京高裁小林昭彦裁判長は、忌避申立中であるにもかかわらず二審の判決を下した、③NAAは離作補償料の支払いを一切行っていない、という3点を挙げて確定判決は無効と弾劾し、反撃として「請求異議の訴え」と「強制執行停止申立」を行ったことを報告した。
 そして「1971年の強制代執行時において、人民の実力闘争で神奈川県警の堀田大隊が壊滅して3人の警官が死亡した。強制執行を行うならこのような事態が再び起きることを覚悟しなくてはならない」と、警察に向け鋭く警告した。
 動労千葉の繁沢敬一副委員長は、反対同盟と連帯して農地決戦を闘い、3月ダイヤ改定を粉砕する決意を明らかにした。
 関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、市東さんの農地を守る沖縄の会に続き、全国農民会議共同代表の小川浩さんが連帯発言に立ち、「日本農民自身の課題として第3滑走路計画を粉砕し、市東さんの農地を守る」と決意を表した。
 集会の最後に東峰の萩原富夫さんが、デモ後に芋煮会を行うことを知らせ、「明け渡し強制執行が狙われる市東さんの畑になじみ、この農地を取られてなるかという怒りをともにし、英気を養ってほしい」と訴えた。
 意気高くシュプレヒコールを上げ、反対同盟を先頭にデモに出発。宣伝カーからは婦人行動隊の宮本麻子さんのアピールが響きわたった。
 デモは市東さんの天神峰農地と看板の前を通り、第3誘導路を突っ切って、小見川県道に出て交差点を右折し、市東さんの南台農地へ到着した。作物が豊かに実るこの場所をよけて、誘導路がへの字に曲がっている。伊藤信晴さんがハンドマイクで、「労農連帯の力でこの農地を絶対に守り抜こう」と熱く呼びかけた。
20161206a-3.JPG 再び開拓組合道路までのデモ行進を貫徹した後、天神峰の市東さん宅離れの前で芋煮会が盛大に催された。現地闘争本部の同志と全学連三里塚現地行動隊が腕によりをかけて大鍋で準備した、里芋と豚肉を中心にしたみそ味の芋煮が参加者にふるまわれた。市東さんはお酒をついで回り、交歓の輪が広がっていった。強制執行が行われれば、目の前の畑、離れ、作業場が、今立っているこの場所がすべて奪われる。そんなことを許せるか!
 婦人行動隊の木内敦子さんが司会を務め、反対同盟顧問弁護団、婦人民主クラブ全国協議会代表の三浦正子さん、動労水戸の国分勝之副委員長、福島の椎名千恵子さん、杉並で産直運動を担うふろむあす、全国水平同盟杉並支部の狩野正幸書記長などが次々と連帯発言を行った。全学連の斉藤郁真委員長は、京大同学会執行部への不当処分を撤回させて学生の団結をよみがえらせ、三里塚闘争に勝利する決意と展望を明らかにし、全参加者の闘志をかきたてた。
 早い日暮れですっかり暗くなる中、萩原富夫さんが「市東さんの農地を守る大きな闘いを!」と訴えて、最後に全員で団結ガンバローを三唱し、一日の闘いを締めくくった。(TN)

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