崇仁住宅裁判控訴審 追い出し判決を弾劾 東三条と共に更地化阻止へ
1月31日、京都の崇仁(すうじん)市営住宅に住むAさんの住宅追い出し反対裁判の控訴審で不当判決が出されました。大阪高裁第2民事部・田中敦裁判長はAさんの主張を退け、京都市の主張を100%認めて住宅の明け渡しを命じました。
この反動判決は1月18日のNAZEN埼玉への弾圧、続く29日の東北大生への弾圧と一体です。昨年11月には京都の東三条のBさんが大阪高裁に居住を認めさせる判決をかちとりましたが、その地平を切り崩そうとする国家権力の必死のあがきです。しかし全国水平同盟はびくともしません。逆に反動判決への怒りを闘いのバネに、必ず最後は勝利する決意を固めています。
判決文は、許しがたいことに改良住宅の歴史と位置を抹殺して、そこに住む住民の「生殺与奪の権利」は行政にあると認定しました。公的な住宅政策をやめ、住民を追い出し更地化を進めて大資本の金もうけの対象にする、新自由主義の住宅政策を容認したのです。
しかし、国家権力がなんと言おうとも、労働者は自らの住宅に住み続ける権利があります。新自由主義のもとでは団結して権利を実力でもぎり取る闘いなしに住み続けることはできません。
今回の反動判決は国家と住民は非和解であることを鮮明にさせました。安倍政権が朝鮮侵略戦争に突進する時に、立ちはだかるのが労働組合であり住宅を軸とした地域の共同体の団結です。職場と地域に新自由主義への絶対反対の旗がそびえ立ち、ゼネストへ発展することを安倍は恐れています。これが追い出し絶対反対の住宅闘争を闘い続けてつかんだ核心です。
さらに、労働者の根底的な決起をつくりだしてきた狭山闘争を真に復権させる闘いは、体制内勢力の屈服をのりこえて部落の中で更地化を止める実体をもった勢力を生み出そうとしています。
1月9日に全国水平同盟崇仁・東三条支部の結成が宣言されました。そして、京都市に約2500筆の崇仁診療所廃止反対署名を提出して、京都市に攻勢をかけ弾劾しました。
これまで「市は土地を貸しているだけ」と開き直ってきた京都市は、「『廃止』と言わないでくれ。『休院中で医師を捜しているだけ』と泣き言を言っています。団結の力で行政の責任を認めさせたのです。
診療所廃止絶対反対の旗が立てば、住宅闘争同様にこれまでの行政のあり方を根底から覆せます。17―18年決戦の最先頭で闘うことで情勢を切り開き、プロレタリア革命を実現する展望を手にすることができます。
全国水平同盟崇仁・東三条支部は高浜原発再稼働阻止の2・26舞鶴集会に向け、舞鶴をはじめ京都府下の部落に分け入ります。石川一雄さんの闘いと同じく住宅闘争も闘い続けることで国家権力のウソとペテンを暴こう、ともに闘おうと訴えます。
(京都 朝霧広巳)
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