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共謀罪 直ちに廃止を 東京五輪へ監視加速 弁護士ら50人が学習討論会

20170921d-1.JPG 共謀罪学習討論会が9月19日、東京・港勤労福祉会館で行われた。「現代の治安維持法と闘う会」が主催し、弁護士、労働者、学生など50人が結集した。
 7月11日に共謀罪が施行された。すでに労働運動や反原発運動の破壊を狙う共謀罪の先取り弾圧がかけられている。学習討論会は、国家権力の治安弾圧強化の実態を暴き、学習し、弾圧と闘う運動をつくり出す足場を固めるものとしてかちとられた。

 弁護士の西村正治さんが「労働運動と共謀罪」と題し提起した。「数百人の社会主義者の労働者が逮捕され24人への死刑判決が出された1910年の大逆事件が共謀罪の典型的な適用だ」と強調した上で、「イギリス、アメリカの歴史でも共謀罪は労働組合運動に適用されてきた」と解説。「ストライキのピケットは組織的威力業務妨害、ブラック企業の暴露は組織的信用毀損(きそん)、ビラ貼りは建造物損壊になる」と適用例を挙げ、「弾圧は完全黙秘で打ち破れる。公安警察を解体し、共謀罪は適用前に廃止へ」と訴えた。
 「共通番号いらないネット」世話人の白石孝さんが「監視社会強化におけるマイナンバーと共謀罪の役割」と題し講演した。「安倍政権はマイナンバーカードの全員所持をめざす方針に転換した。特定秘密保護法、盗聴拡大、共謀罪とマイナンバーは結びつき、2020年東京オリンピックを利用して国家権力の国民監視を加速しようとしている」と警鐘を鳴らした。そして、韓国版「盗聴法」の実態として、13年に民営化阻止のストに立っていた韓国・鉄道労組の組合員とその家族の携帯の位置を警察が追跡していた事実を暴露した。参加者から活発な質問や意見が出された。
 弁護士の山本志都さんは動労千葉が16年12月に提訴したDC会館への捜索差し押さえに対する損害賠償請求裁判で明らかになった、「捜査」を名目とした警察権力の情報収集の実態を報告した。
 動労千葉の中村仁さんは労働組合が先頭に立ち共謀罪廃止、改憲・戦争阻止へ闘う決意を述べた。星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議の狩野満男共同代表、全学連が国家権力との闘いの前進を報告した。
 最後に弁護士の森川文人さんが「国家権力が恐れていることは私たちがつながり、改憲・戦争に対して闘う意志と力を持つことだ。だからこそそれをやっていこう」とまとめ、総選挙を闘い11・5労働者集会に集まろうと提起した。

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