北原事務局長を偲ぶ会、盛大に開く
12月10日、成田市のレストランで、三里塚芝山連合空港反対同盟が主催する「北原鉱治さんを偲ぶ会」が開かれた。全国から80人を超す人びとが参集し、反対同盟事務局長として空港反対運動を率いて今年8月9日に95歳の生涯を閉じた北原さんの業績を振り返り、思い出を語り、勝利へ向けて一層の奮闘を誓う場となった。
会場の正面には、ヘルメットをかぶって集会で訴える北原さんの遺影が掲げられ、後方では故人の闘いの人生を記録したビデオが流された。
東峰の萩原富夫さんの司会で開会し、全員で黙祷を捧げた。
主催者を代表して、反対同盟事務局の伊藤信晴さんがあいさつに立った。1971年7月の仮処分阻止闘争で地下壕戦をともに闘った思い出などを語り、「2018年は待ったなしの決戦。団結を固める集いにしたい」と訴えた。
続いて天神峰の市東孝雄さんが、「反対同盟の先頭で50年闘ってきた北原さんの生き方に学び、遺志を受け継ぐ」と述べ、献杯の音頭をとった。
参加者の発言の最初に、動労千葉の田中康宏委員長があいさつした。78年1月に反対同盟と動労千葉が岩山記念館で交流会を行い、ジェット燃料貨車輸送阻止闘争へ打って出る決意を打ち固めあったエピソードを披露し、「北原さんなくして今日の反対同盟と動労千葉の労農連帯はなかった」と偉業を称えた。
関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会に続き、反対同盟顧問弁護団の葉山岳夫弁護士は、「北原さんは楽天的で常に明るく闘っていた」と紹介し、裁判闘争勝利へ全力を尽くすことを誓った。
さらに全国農民会議世話人の秋山和雄さん、福島の椎名千恵子さん、動労水戸の石井真一委員長、「星野文昭さんをとり戻そう!再審連絡会議」の金山克巳さん、全国水平同盟杉並支部書記長の狩野正幸さん、婦人民主クラブ全国協議会、群馬・市東さんの農地を守る会、三里塚野戦病院、各支援党派などがマイクを握り、北原さんの闘争指導者としての偉大な業績と温かな人柄があらためて浮き彫りになった。
革命的共産主義者同盟の鎌田雅志同志は、「農地強奪を阻止し成田空港を廃港へ。戦争を許さず日本帝国主義を打倒する――この三里塚の勝利の路線と組織を北原さんは生涯かけて作り出した。その財産を引き継ぎ、2018年改憲阻止へ革共同は全力で闘う」とあいさつした。
全学連の斎藤郁真委員長は、「北原さんの人生を語り継ぎ受け継いで、学生運動を前進させる」と決意を表明した。
長男の北原健一さんが、お礼の言葉を述べた。
「ここには動労千葉委員長、弁護団の葉山先生はじめ素晴らしい人たちが大勢集まっています。このみなさんが新しい世の中をつくっると確信します。今の政治体制を変えるには革命しかない。今われわれの手から奪われている星野文昭さんを奪還し、市東さんを全力で守りましょう」。時おり涙に言葉を詰まらせて語ったこの気持ちに、全参加者が熱い拍手で応えた。
最後に萩原さんが、参加者へのお礼と農地を守り闘い抜く決意を述べて締めくくり、「反対同盟の歌」を全員で熱唱して労農連帯と三里塚勝利を力強く謳歌した。(TN)
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