常磐線行動 動労総連合先頭に駅前情宣 品川、上野など署名の訴えに共感
労働者と住民に被曝と帰還を強制するJRの常磐線全線開通阻止一斉行動が3月3日、JR東日本本社のある新宿駅南口や常磐線沿線の駅など東京都内の6カ所で闘われた。動労東京が闘いの先頭に立ち、各地域のユニオンなど総勢約100人が行動に立った。新宿、品川、新橋、上野、北千住、田端の各駅での街頭宣伝やJR職場へのビラ入れなどを展開した後、午後2時半に東京駅の丸の内駅前広場に総結集し、一日行動を集約した。皇居に直線でつながる駅前広場は、労働組合の赤旗が打ち振られ、労働者の闘いの場となった。
安倍政権とJRがたくらむ2020年3月までの常磐線全線開通は「復興」「帰還」を大キャンペーンし福島圧殺を狙う攻撃の推進軸をなしている。とりわけ、今後強行が狙われている浪江―富岡間の運行再開は、まったく事故が収束もしていない福島第一原発のすぐそばを、乗客を乗せて鉄道を走らせる暴挙だ。
●動労東京を先頭に
帰還困難区域内に鉄道を突入させ、JR労働者と乗客に最大で年間150㍉シーベルトもの被曝を強いる場所すらある。労働者や住民の安全はどうなるのか!
また、常磐線運行再開をもって避難区域を解除し、原発事故をなかったことにして福島の避難者を切り捨てる攻撃そのものだ。動労水戸の常磐線全線開通阻止の闘いは福島・全国の避難者を激励し、避難者の闘いも始まっている。こうした中で「復興」キャンペーンと帰還強制に労働組合が立ち向かうのか、攻撃の「旗振り役」になるのかが、「3・11郡山集会か、清水修二・福島大名誉教授らが呼びかける3・17楢葉集会か」という分岐・激突となっている。
この中で闘われた東京での一斉行動は、福島圧殺に対しての東京からの反撃の始まりであり、3・11郡山総決起を誓う行動となった。街頭宣伝では「常磐線全線開通反対」署名を訴える動労水戸支援共闘のカラーのリーフレットが大きな反響と討論を生み出した。避難者や福島から訪れた人びとの怒りと結びついたことが各地域の街頭宣伝を行った労働者から報告された。また、改憲・「働き方改革」などをめぐり多くの労働者が安倍への激しい怒りを表明し、合計265筆の署名が寄せられた。
●旭硝子闘争と連帯
東京駅での集約には、解雇撤回を闘い日本遠征闘争中の韓国・民主労総金属労組の旭非正規職支会の3組合員も結集した。旭非正規職支会のナムギウン首席副支会長は、目の前にある旭硝子(ガラス)本社に怒りを込め、「労働者に非正規職と低賃金、劣悪な労働環境を強制して利益を上げているのが旭硝子だ」「解雇労働者との直接交渉に応じよ!」と迫り、日本の労働者に支援・連帯を熱く訴えた。集まった仲間は職場・地域で階級的労働運動をつくり出し国際連帯を強める決意を新たにした。
最後に動労東京の吉野元久委員長が行動を集約した。被曝と帰還の強制を打ち破り、3・11郡山―3・25日比谷集会に集まろう。
〔写真〕上:東京都内の常磐線各駅前での宣伝を終えた行動参加者は、最後に東京駅丸の内口に集まり、
常磐線全線開通絶対阻止の決意を込めJR東日本へのシュプレヒコールをたたきつけた
(3月3日)
〔写真〕下:常磐線列車の始発駅の品川では動労東京の吉野元久委員長を先頭に東京なんぶユニオンも結
集して街頭宣伝
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