第一交通と団体交渉 多摩連帯ユニオン先頭に一日行動 新加入の組合員も決起
4月17日、多摩連帯ユニオン第一交通武蔵野分会は、団体交渉と社前闘争(写真)、武蔵境駅前街宣と一日闘争を闘いぬいた。三多摩をはじめ、東京の各地区から20人近くの労働者が駆けつけた。今回の目玉はO分会長に続いて、A組合員が組合に加入して初の団交を闘ったことだ。
第一交通産業は、「日本一のタクシー会社」として名高いが、その内実はカネの力で弱小のタクシー会社を買収し、暴力団関係者も使った労務支配で労働組合つぶしをして成り上がった会社だ。O分会長は買収の過程で生じた労働条件の不利益変更に抗議し、闘ってきた。それに対して資本は、出庫妨害やデマキャンペーンを繰り返し、O分会長を病気休職に追い込み、「自然解職」と称して解雇した。
O分会長の「たった一人の闘い」を、つぶさに見ていたのがA組合員だ。彼はO分会長よりも長期にわたって病気休職していたが、彼には「休職通知」も「休職期間満了(自然解職)」も出されなかった。それはおかしい、と怒りをもって組合に来たのだ。
A組合員は今年1月に他のタクシー会社に移るため、第一交通武蔵野を辞めた。すると、常務取締役の飯野博行は、タクシー乗務員証の返納を3カ月も遅らせるという行為に出た。タクシー乗務員の場合、乗務員証をタクシーセンターに返納しなければ、他のタクシー会社に就職することはできない。労働組合員だから意図的な再就職妨害を行ったのだ。
この日の団交での追及で、飯野は「担当者が悪い」と責任逃れに終始した。まるで財務省の文書改ざんを官僚のせいにする安倍と麻生と同じではないか。第一交通産業のバックにいるのも安倍と麻生だ。創業者の黒土始は労働組合つぶしを全国的に行った「業績」を評価され、2013年に勲四等を受章した。
私たちの闘いは、都労委に舞台を移し、ふくしま署名解雇弾劾闘争とともに、都庁を席巻している。タクシー労働者の闘いが社会を変えようとしている。
(多摩連帯ユニオン・加納敏弘)
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