星野救援は日本を変革する闘い 星野再審連絡会議共同代表、日本キリスト教団沖縄教区議長 平良 修さん
5月、沖縄にある224の教会すべてに要望書を呼びかける手紙を送り、45教会、108人から届きました。
1972年、沖縄が日本に「復帰」した時、星野さんは激しく怒り、デモをリードしました。沖縄の人々は怒りの集会を那覇の与儀公園で開き、私も妻と共に参加しました。なぜ星野さんはあれほどまでに、怒りと苦悩の行動をせざるをえなかったのでしょうか? それを知るためには、日本史の中の沖縄―琉球史を見ればいいのです。日本の中で沖縄は何であったかが見えてきます。
辺野古・高江に多くのヤマトの仲間たちがやって来ます。彼らは実に誠実ですが、私は彼らに言いたいことがあります。どれほど献身的であろうとも、辺野古・高江に打ち込むだけではらちがあかないということです。辺野古・高江は、一つの発火点に過ぎない。仮に辺野古・高江の新基地化を食い止めたとしても、いつかは間違いなく沖縄の別の場所が噴火する。沖縄の地底には日米安保条約という火山脈が燃えたぎっているからです。真に沖縄と連帯しようと思うなら、日米安保条約という火山脈そのものを打ち滅ぼすしかない。その覚悟があるのか。
沖縄は米軍の占領が終わった時に日本から切り離されて20年間米軍統治下におかれ、72年にいわゆる日本復帰が完了しました。その時に星野さんは決起したわけです。星野さんはさえた怒りを持つことができた。
復帰46年の沖縄の状況はどうでしょうか。日本で米軍が使用している基地の70%は沖縄にあるんです。民主党政権時代の防衛大臣・森本敏は「軍事的な抑止力という意味では米軍基地は沖縄でなくてもいいが、政治的には沖縄がいい」と言いました。
星野さんはそういう状況を知っていたし、刑務所の中でたくさん学び、すごく成長したと思います。
星野さんの救援行動、解放行動は、一人の尊い人間を冤罪から救出するという、正義と愛に基づいた正当な、天地に恥じない行動であると信じています。安全保障に関する日本政府の基本方針に真っ向から盾突く星野と行動を共にする者たちをも決して許さないという国家権力への正当な抵抗を、私たちは展開しているのだと信じています。
沖縄は人間の尊厳を取り戻す闘いを闘っています。皆さんがそれにスクラムを組んでくださっているわけです。星野救援活動は、正しいけれども厳しい闘いです。私たちはこの行動をより深く思想化し、より有効に行動化していく努力をしなければならないと信じています。
星野救援のわざは、即、沖縄救援のわざなんですよ。さらに、日本国そのものの救いにもつながるわざだと思っています。(日本は)間違ったことをしているわけだから、間違っていると言っていることを頑として譲らない。突きつけていく、日本を変革していく。ある人は革命というかもしれません。日本の変革ですよ。
星野救援行動は勝利の輝かしい行動そのものであると確信しています。皆さん、われわれ人間ですが、あっぱれ人間ですよ。虫けらのような人間じゃありませんよ。それを私たちは星野行動で的確に表現していますし、今後ともそれを続けてまいりましょう。
この集会を一つの大きな新しい原点にして、共に進みましょう!
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