1000人が高松で「星野さん解放を」訴え 6・3全国集会&パレードが大高揚 青年労働者先頭に新たな闘い開始
6月3日、四国t地方更生保護委員会がある香川県高松市で「無実で獄中43年 星野文昭さん解放全国集会」とパレード(主催 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議)が行われた。更生保護委員会への要望書は5千を超え、5月20日に地元新聞に全面意見広告を実現。星野さんを冤罪の獄から奪い返そうという執念の闘いは1000人の大闘争となり、星野さん解放へ新たな、大きな展望を開いた。
高松で初の星野全国闘争は、瀬戸内の風が吹き渡る快晴の空の下、高松駅前での街頭宣伝から始まった。新聞の意見広告を見たという人が足を止め、集会場のサンポートホール高松大ホールに向かう。
星野と全労働者民衆の解放へ!
青年労働者の司会で始まった集会冒頭、今年新たに結成された星野救援会である兵庫と杉並・高井戸の会があいさつ。星野闘争を紹介する新たな映像が上映され、獄中の星野文昭さんからのメッセージが読み上げられた。
星野弁護団と、71年11・14渋谷事件で46年にわたり指名手配され、昨年不当逮捕された大坂正明さんの弁護団から報告を受けた。
再審闘争の中で開示された証拠の中に星野さん無実の証拠が見つかったことから、全証拠を開示させることが重要であり、運動を拡大し、さらに無期懲役刑の確定から30年が経過した今年、四国更生保護委員会に働きかけ、星野さんの仮釈放をかちとろうと呼びかけた。大坂弁護団も星野闘争と一体となって大坂さんの無実を明らかにする決意を述べた。
沖縄から駆けつけた平良修牧師(星野全国再審連絡会議共同代表)が「沖縄と星野文昭」と題する記念講演を行った。平良さんは、「冤罪からの人間救出」である星野闘争が、沖縄差別を貫く国家権力への正当な抵抗闘争であり、日米安保を打ち砕き、日本を変革する「革命」だと訴えた。
アメリカからの連帯メッセージが紹介され、韓国の拘束労働者後援会のビデオメッセージが上映された。
暁子さんの詩を青年たちが群読
地元四国の青年を先頭に全国の青年労働者が壇上に勢ぞろいし、星野暁子さんの詩を群読した。そして、最後に青年たちの思いを込めて「再び近づく戦争の足音、戦争は二度と繰り返させない」「星野さんを取り戻すということは自分自身を取り戻すこと、だから絶対に取り戻したい! 取り戻そう! こんな社会も変えよう!」と呼びかけた。星野さんの存在と闘いが世代を継いで青年たちの確信となっている。
星野さんの出身校・高崎経済大学のある群馬県高崎市で星野救援運動を続けている田島咲乃さんが「あの坂を登って」(星野暁子さん作詞・丸尾めぐみさん作曲)をソプラノで歌い上げた。続いて演劇「ブラインド・タッチ」で印象的に使われていた「ラブ・ミー・テンダー」が演奏され、スペシャルトークに移った。
星野文昭さんと暁子さんがモデルの「ブラインド・タッチ」作・演出の坂手洋二さん、主演の高橋和也さんが暁子さんとともに現れ、今年3、4月に再演された「ブラインド・タッチ」の感想などを語り合った。
高橋さんは、「宅下げ」を始め知らないことだらけで苦労したが、「確かな証拠もなく43年も刑務所で服役している、この現実に衝撃を受け、驚き、悲しみを覚えた」と語った。坂手さんも「ブラインド・タッチ」再演をも契機に星野解放が実現することを願っていると、星野さんに思いを寄せた。
更生保護委員会闘争について、共同代表の戸村裕実さんが「獄中43年、無期懲役刑30年は国家犯罪である」と断じ、更生保護委員会が無実の星野さんの仮釈放決定を行うように要求した。
星野さんの家族として、暁子さん、兄の治男さん、弟の修三さんといとこの誉夫さんが立ち、一日も早い文昭さんの解放を訴えた。
高松市民と千人のパレードで大合流
閉会のあいさつを共同代表の狩野満男さんが行い、「今日は大きな集大成となったが、いよいよ本格的な闘いが始まる。星野さんと大坂さん、彼らを取り戻す闘いはすべてが連動している。星野闘争は人間としての団結を取り戻す闘いだ。みんなの良心に訴えるパレードに出ましょう!」。
パレードは、これまで7回の申し入れをしてきた更生保護委員会がある高松法務合同庁舎前を通り、日曜日でにぎわうアーケード街へ。星野さんの絵画を掲げ、色とりどりの風船を沿道の子どもたちに手渡しながら進む。
街頭宣伝で知り合い集会・パレードに参加した労働者は「千人集まってよかったですね。これで星野さんは出てきますね」と語った。そうだ! この力が星野解放を生み出す! 改憲・戦争阻止!大行進運動と一体で今夏、星野闘争に大車輪で取り組もう!
〔写真〕上:「高松の皆さん! 冤罪で43年間、獄中にいる星野さんを解放するため力を貸してください」と呼びかけ、1000人が黄色のリボンと風船を持ってパレード(6月3日 高松)
中:全国から駆けつけた青年労働者たちが壇上に並んで群読を行った。星野文昭さんの絵画をバックに、一人ひとりが思いを込めて暁子さんの詩を読み上げた(6月3日 サンポートホール高松大ホール)
下:星野再審弁護団と大坂弁護団が登壇し報告。左から山本志都弁護士、西村正治弁護士、藤田城治弁護士、鈴木達夫弁護士(星野弁護団長)、和久田修弁護士、酒井健雄弁護士、岩井信弁護士
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