動労千葉 乗務員制度解体阻止へ 〝数波のストを構え闘う〟 定期委員会で方針確立
動労千葉は6月23日、第79回定期委員会をDC会館で開いた。
JR資本は第3の分割・民営化攻撃の核心をなす乗務員制度の解体を強行するとともに、JR東労組を崩壊させてJR東日本を「労働組合のない会社」にしようとたくらんでいる。これは安倍政権が進める「働き方改革」の最先端に位置し、また労働者階級から一切の抵抗力を奪って改憲・戦争に突き進むための攻撃だ。動労千葉は今定期委員会で、これと全力で立ち向かう方針を確立した。
あいさつに立った田中康宏委員長は、定期委員会の課題を次のように訴えた。
労働者が声を上げられる状況つくる
「今までの鉄道のあり方を根本から破壊する攻撃が始まった。運転士の労働条件を中心に全職種の労働条件が成り立ってきた。乗務員の勤務制度を打ち砕けば、全職種の労働条件を打ち砕けるというのが会社の狙いだ」「東労組が崩壊し、職場は諦めが支配し、労働者は会社によっていいようになぶられている。この力関係をなんとしても変えたい。動労千葉が闘いに立つことで、労働者が職場から声を上げられる状況をつくらなければならない」
田中委員長はまた、JR貨物も人事・賃金制度の大改悪をたくらんでいると指摘し、これを巡る決戦に入ったことを明らかにした。
改憲と戦争を絶対に阻止する運動を
さらに、米朝首脳会談の背後には、パククネを打倒した韓国・民主労総を軸とする「ろうそく革命」を鎮圧する狙いがあること、アメリカ社会が大崩壊する中で全世界に貿易戦争を仕掛けるトランプ政権は、北朝鮮のキムジョンウン政権と手を組んでも東アジアの支配を維持しようとたくらみ、米朝合意が破綻すればいつでも戦争に転じる気でいることを指摘した。
この中で、安倍政権が改憲に突進していることを暴き、「改憲だけは絶対に許さない闘いに立とう。1047名解雇撤回の労働委員会闘争を新たに起こしたのも、改憲・戦争を止めるために今、国鉄闘争の旗を高く掲げなければならないからだ」と述べた。
最後に「国鉄分割・民営化反対のストライキや、1999年のシニア協定締結拒否の闘いに勝るとも劣らない決意で、乗務員制度解体粉砕の決戦に立とう」と呼びかけた。
8月とダイ改時の二つの山場を設定
川崎昌浩書記長が運動方針を提案し、乗務員制度解体阻止へ、第1の山場を他労組の裏切り妥結を許さない闘いとして8月段階に設定し、第2の山場をダイヤ改定提案時からダイヤ改定実施時期に設定して、数波のストライキを構えて闘うことを打ち出した。川崎書記長はまた、「闘いの中でこそ組織拡大は実現できる」と強調した。
討論では、各職場で行われた社員代表選挙で、動労千葉組合員が組合員数以上の票を獲得していることが報告され、青年との討論を深め組織拡大につなげる決意が語られた。
総括答弁に立った田中委員長は「運転士の労働条件はすでに過酷きわまるものにされている。これへの怒りを闘いの基礎に据えよう」と強調した。
JRは「育児や介護を抱える労働者のために短時間行路を設定する」という口実で乗務員制度を解体しようとしているが、高齢になった運転士のために勤務を軽減する措置は一切とらない。他方で今年度から、エルダー(定年後の再雇用)でも運転士として働く制度が設けられた。乗務員制度解体は、その労働条件を一層劣悪なものにする。
「これで65歳まで働けるのか。安全が守れるのか。動労千葉は運転保安を絶対の課題にして闘ってきた」と田中委員長は声を強め、「動労千葉が闘いに立てば、労働者が職場から声を上げられる状況は必ず生まれる。このことに確信を持とう。動労千葉の闘いの影響力は、外注化を阻み続けた闘争が示している」とあらためて訴えた。そして、「闘いの中で組織を拡大しよう。決戦を闘い、来年3月の動労千葉結成40周年を迎えよう」と呼びかけた。
動労千葉はさらに各支部での討議を深め、一層強固な闘争態勢を築いている。
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