1. HOME
  2. ブログ
  3. 成田でエア・カナダ機が誘導路誤進入し立ち往生する重大事故

成田でエア・カナダ機が誘導路誤進入し立ち往生する重大事故

20180805b-1.jpg 7月30日、午後3時40分頃、成田空港B滑走路に着陸したエア・カナダ機(モントリオール発成田行きAC5便 ボーイング787型機)が、建設工事中で使用できない誘導路に誤進入し、身動きがとれなくなった。201人の乗客は5時間も機内にとどめられ、8時頃から牽引車を機体に取り付ける作業が始まり、1時間ほどかけて駐機場に移動してやっと降りることを許された。B滑走路は3時44分から深夜11時近くまで約6時間閉鎖され、その間はA滑走路のみの運用となった。ダイヤは大幅に乱れ、午前1時を過ぎても騒音を立てて発着が繰り返された。
20180805b-2.jpg とんでもない重大事故だ。絶対に許すことはできない。
 問題の「工事中の誘導路」とは左の航空地図(クリックで拡大、国土交通省資料)で、B滑走路(2500m)南端付近の赤い線で書かれた部分。

 黄色い線が現在の南風の時の「高速離脱誘導路」(着陸した航空機ができるだけ早く滑走路から離れるための誘導路)で、同機もこの「黄色い線」に入るべきところを誤ってその手前で「赤い線」に入ってしまった。

20180805b-3.jpg 国交省によれば「既設の高速離脱誘導路は、現在の航空機の性能等に最適な位置及び形状ではないため、整備を行い航空機の滑走路占有時間を短縮し、時間値の向上を図る」とのことで、AB滑走路合わせて数カ所の新誘導路を建設・整備している。「赤い線」もその新誘導路の一つで、鉄板を敷いていたが未舗装で、進入してすぐに立ち往生になった。しかもぬかるんでいて、牽引もままならなくなった。
 市東さんの家は、「B8」の文字が書かれている右横で、まさに目と鼻の先だ。
 今回の大事故は、成田空港特有の構造的欠陥をあらためて突き出している。
 つまり、東峰・天神峰の「未買収地」を避ける形で不自然で複雑に曲がりくねった誘導路を何本も建設し、そこに住む農民・住民をその既成事実と殺人的騒音で圧迫し、追い出しを図るという、成田空港のあり方そのものだ。誤進入やオーバーランは、いつどこで起きてもおかしくない欠陥空港なのだ。
 しかも2020年五輪に向けて発着回数を極限まで増加することを目指して、高速離脱誘導路や駐機場の整備をはじめ「空港機能強化」を進めてきたことがもたらした結果である。まさに新自由主義が元凶となって引き起こされた事故だ。空港会社や航空資本のもうけのために、乗客・乗員や住民の命が危険にさらされ、奪われようとしている。この上第3滑走路の建設や、発着時間の拡張などどうして認めることができるだろうか!
 成田空港を廃港に追い込もう。「機能強化」を粉砕しよう。市東さんの農地を守り抜こう。(TN)

三里塚裁判日程
9月3日(月)耕作権裁判・千葉市内デモ 

午前9時葭川(よしかわ)公園集合  10時30分開廷 千葉地裁

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

関連記事

アーカイブ

月を選択