京都・崇仁で初の町内デモ 更地化への怒りを解き放つ
8月12日、全国水平同盟崇仁(すうじん)・東三条支部が「改憲・戦争反対!更地化・民営化反対!崇仁集会」を地元の京都市下京青少年活動センターで開催し、90人が結集した。
7回大会の地平で
2015年に崇仁で住宅追い出し・更地化反対の闘いが開始されてから、全国水平同盟を先頭に全関西の労働者が団結し、裁判闘争、市役所抗議闘争、署名活動などあらゆる闘いを駆使してきた。更地化・民営化反対と戦争・改憲阻止の闘いを一つにして、遂に初めての崇仁集会に上り詰めた。また、7月の全国水平同盟第7回大会の地平を引き継ぎ、泉佐野選挙闘争以降の闘いと全国水平同盟や地区党での議論がこの日の闘いにつながった。
司会の滋賀の教育労働者が開会を宣言し、基調報告を崇仁・東三条支部の事務局員が提起した。「崇仁・東三条支部の闘いは全国・全世界の労働者と団結した闘いであり、7回大会で確認した戦争と改憲、差別と貧困を許さない、労働者解放の闘いだ」とし、「改憲・戦争攻撃そのものの更地化・民営化を阻止する闘いの第2ラウンドへ進もう」と訴えた。
全国水平同盟の久原正子委員長は、「労働組合と共に闘う新たな部落解放運動体として全国水平同盟を断固登場させよう。9月の改憲阻止決戦と更地化絶対反対を実力闘争で闘う全国水平同盟の姿を本日の町内デモで示そう」と鮮明に提起した。全国水平同盟の西郡支部、高槻支部が連帯のあいさつを行った。
元から次々決意
これらを受けて崇仁・東三条支部の仲間が次々と発言した。「団結の中で自己解放が進み、実力闘争が強化されていく」。新たに支部に結集した仲間は「本日の闘いは歴史の第一歩。第2ステージの闘いを全国水平同盟として闘う」と述べ、大きな拍手を浴びた。
奈良市従教育支部の仲間に続き、京都府職労舞鶴支部の長岡達也支部長が発言した。「崇仁・東三条支部が京都市行政による実名公表に対して国賠訴訟を闘って勝利したことはうれしい。裁判所も認めざるを得ない正義が崇仁の闘いにある」と語り、「闘いの中で自治体労働者との団結がつくられる。共に闘おう」と呼びかけた。
地元の地域合同労組、ユニオン自立は「支部と団結して国鉄闘争を軸に更地化・民営化絶対反対の闘いを推し進めてきた。その中に本日の勝利がある。組合と支部の組織拡大に打って出よう」と両輪で闘うことの意義と決意を述べた。
婦人民主クラブ全国協京滋支部は崇仁保育所民営化反対の闘いを報告した。京滋支部は昨年来、保育労働者と保護者と地域住民の三位一体で民営化反対運動を開始している。
組織拡大へ展望が
最後にまとめと団結頑張ろうで締め、デモに出発。
1917年ロシア革命に触発されて翌18年に富山で起こった米騒動が最初に関西に「飛び火」したのが崇仁だ。戦前、崇仁には京都労働総同盟の事務所もあった。京都の階級闘争の中心地であり、全国でも最大規模の被差別部落である崇仁で絶対反対派がデモを行うことは歴史的なことだ。
猛暑を吹き飛ばすデモコールに歩道や団地のベランダから多くの住民が手を振って応じてくれた。崇仁から全国水平同盟への大結集は実現できると実感させる集会とデモだった。
(革共同京都府委員会)
〔写真〕上:「保育所、診療所の廃止を許すな!」。炎天下でコールを響かせ沿道の声援を受けながら、全国水平同盟を先頭に崇仁の町内を進むデモ隊(8月12日 京都市下京区)
下:崇仁・東三条支部の事務局員が基調報告を提起。崇仁での住宅闘争が地域の団結をつくり、この集会の開催に至ったことが鮮明になった
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