広島被爆74周年　核と戦争に怒り　拡声器規制をうち破りデモ　日韓労働者の連帯、安倍を撃つ

改憲・核武装の安倍政権への怒りを燃やし平和公園からデモに出発（８月６日　 広島市）

被爆74周年の８・６ヒロシマ大行動は、安倍の改憲・戦争と対決する決定的な闘争となった。８月５日には広島教職員１００人声明主催の全国教職員集会と、星野精神を継承し日韓労働者の国際連帯集会が行われた。６日朝の原爆ドーム前集会とデモは、拡声器規制をうち破り安倍を徹底弾劾した。午後の大集会と市内デモでは、秋の改憲阻止決戦への号砲が撃ち鳴らされた。
６日早朝、原爆ドーム前に５００人が集まり、８・６ヒロシマアピール集会と安倍首相弾劾デモを意気軒高とうち抜いた。昨年来、広島市・松井一實市長や自民党広島県連によって、８月６日の平和記念式典会場周辺での拡声器使用を規制する「拡声器規制条例」の制定が狙われてきたが、８・６ヒロシマ大行動実行委員会を先頭とする粘り強い闘いでこれを阻止。今年は例年以上に解放感に満ちた集会・デモがかちとられた。

拡声器規制を粉砕し朝の原爆ドーム前集会を意気高くかちとった

午前６時すぎ、全国から駆けつけた労働者・学生が続々とドーム前に集まり、妨害を試みた数人の右翼を難なく蹴散らして７時前から集会を開始。司会は８・６ヒロシマ大行動実行委の宮原亮事務局長が務め、はじめに全学連から広島大、京都大、沖縄大の学生がアピールした。
被爆２世の中島健さんと壹貫田康博さんがマイクを握り、数度にわたる市役所交渉や座り込みを闘い抜いて拡声器規制条例を阻止したことを報告。続いて広島市で働く自治体労働者が「８月６日に集会・デモをやるのは当然だ。規制条例の狙いは運動つぶしだ」と弾劾した。
さらにふくしま合同労組書記長、婦民全国協、大江厚子・安芸太田町議、福島から安芸太田に保養に来た母親、大阪の自治体労働者がアピールした。
韓国・テグから駆けつけた９人の仲間が紹介され、公務員労働者のイジェヨンさんが発言に立った。「同志たちと共に学習し、組織し、闘争して新しい平和な時代をつくっていきます」との決意表明に、参加者がひときわ大きな拍手で応えた。
全学連の高原恭平委員長が「韓国への排外主義をあおる安倍を許さず、私たちの闘いで労働者に国境はないことを示そう」と訴えた。
ヒロシマ大行動実行委の渡子健さんが「被爆74周年８・６ヒロシマアピール」を読み上げた。「私たちは74年分の悔しさと闘いの精神を引き継いで、今日この場に立っています」「８月６日は、ヒロシマから全世界に向け、すべての核と戦争に怒りの声をあげる日です。みなさん、ともに闘いましょう！」。力強く提起されたアピールを拍手で採択。原爆投下時刻の８時15分に黙祷（もくとう）を行った後、デモに出発した。
平和公園を訪れていた多くの人々が注目する中、デモ隊は横断幕を先頭に式典会場へ迫った。そして安倍が発言を始めた８時29分頃、式典会場に向かって怒りの大コール！　「安倍は今すぐ帰れ！」「改憲・核武装を許さないぞ！」――拡声器から響くコールが何度も安倍を直撃し、沿道からはデモ隊への拍手や共感が次々と寄せられた。
最後まで堂々とコールを続けながら、デモ隊は中国電力本社前に到着。最後にヒロシマ大行動実行委が島根原発再稼働と上関原発建設に反対する申入書を中国電力本社に提出した。