怒りのデモ 東京入管を包囲 〝長期収容やめろ〟労組先頭に120人
2月11日午後、東京都港区にある東京出入国在留管理局(東京入管)を包囲するデモが120人の参加で闘われた。デモを呼びかけたのは合同・一般労組全国協議会、東京労組交流センター、外登法・入管法と民族差別を撃つ全国実行委員会の3団体。
この間、長期収容に抗議し、多くの被収容者が仮放免を求めてハンストなど決死の闘いに決起している。デモ隊は「外国人を解放しろ!」「懲罰をやめろ!」「まともな治療を行え!」「家族を離れ離れにするな!」と入管当局を弾劾して進んだ。
そのまま東京入管を右に見ながら周りを一周し、収容されている外国人たちに届くよう「みんなでがんばろう! 一緒にがんばろう!」と訴えた。これに応え、中から多くの被収容者が指笛を鳴らし、デモコールを唱和し、窓際に並んで手を振った。この反応にデモ隊のボルテージが上がり、デモ隊の女性がマイクをもって「日本の労働者はがんばるから、死んじゃだめだよ! 最後まで生きぬこう!」と必死に呼びかけた。
デモに先立ちJR品川駅近くの東八ツ山公園で行われた打ち合わせでは、東京入管に500人弱、茨城県牛久市の東日本入国管理センター(牛久入管)には200人強、全国で約1千人が収容されていることが報告された。全国実の女性は、「オリンピックを前にした今の安倍政権のもとで、法務大臣の私的懇談会である『出入国管理政策懇談会』のもとに設置された『収容・送還に関する専門部会』では、強制送還を拒否し難民申請を繰り返す者、逃亡した仮放免者などに刑事罰則を科すことが議論されている。3月に意見書をまとめて提言を行うと言うが、罰則を盛り込むための入管法改悪を狙っている」と弾劾した。
合同・一般労組全国協の小泉義秀事務局長は「今日は入管の中の仲間と固く連帯して、共に闘っていく決意をするデモにしたい」と訴えた。組合員の家族が東京入管に収容されているさいたまユニオンの組合員は、「4人家族のお母さんが2年前に収容されて、今も中にいる。1年前から出血がとまらない体の異常を訴えているが、まともな治療が受けられていない。子どものことやお母さんの健康状態を考えると1日も早く仮放免してもらいたい」と切々と語った。
約1時間のデモを終え、総括集会では全国労組交流センターの飯田英貴事務局長が「中から必死の叫びが発せられ、手を振ってデモに応えてくれた。国際連帯で労働運動をよみがえらせ、改憲を阻止して収容所に収容されている仲間を取り戻そう」と結んだ。
参加者一人一人が、日本の入管体制を打ち破るために闘う決意を固めた。
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