「関生支援東京の会」を結成 ストライキうてる労組の復権を
「空前の労働組合弾圧をうち破ろう!」――3月15日、「『関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会』結成集会」が東京・千駄ケ谷区民会館で行われました。新型コロナウイルス感染拡大に伴う「集会自粛」情勢の中、闘う労働運動を甦(よみがえ)らせる熱意に燃えた210人を超える大結集で会場は満杯となりました。
関西で生コン産業労働者を組織する全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部に対して一昨年7月以来、国家権力と資本が一体で労働組合つぶしの大弾圧をしかけています。正当な労働組合活動(賃上げのためのストライキや法令違反摘発活動)を「強要」「恐喝」「威力業務妨害」などとし、滋賀・大阪・京都・和歌山でのべ89人を不当逮捕(起訴者は71人)。これは関生支部だけでなくすべての労働者にかけられた団結破壊攻撃であり、改憲・戦争攻撃そのものです。多くの人たちが弾圧に危機感を燃やし、各地で支援組織ができていますが、ついに首都・東京で「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会」(略称・関生支援東京の会)が発足しました。
開会あいさつでは、共同代表の金元重さん(千葉商科大学教授)が「東京の地で労働組合が主体の関生支援の波をつくりたい」と提起しました。
万雷の拍手の中で関生支部の仲間が登場。弾圧の不正義性を明らかにし、「労働者の要求をストライキで実現しよう。権利侵害には現場から行動に立ち上がろう。これが関生への最大の支援だ」と訴えました。
熊沢誠さん(労働研究者・甲南大学名誉教授)が40分間のビデオ講演。熊沢さんは、①今なぜこのような理不尽な労働運動弾圧なのか、②なぜ関生支部が弾圧のターゲットとされるのか、③労働者にとって真の民主主義とは何か、④産業民主主義の危機に現代日本の「護憲派」はあまりにも鈍感、という4点に絞って弾圧の本質を解き明かしました。とりわけ、憲法と労働組合法に基づく「民事・刑事免責」を踏みにじる異常性、関生支部が体現する産業別・業種別労働運動への資本の恐怖、民主主義とは労働者による労働条件の決定権であること、改憲を止めるためにも関生弾圧粉砕が喫緊(きっきん)の課題であると強調しました。
共同代表の木下武男さん(元昭和女子大学教授)は、関生型労働運動を全国に広げることが弾圧をはね返す力になると訴え、共同代表の藤田正人弁護士、武建一委員長の半生を描いた映画「棘(とげ)」の杉浦弘子監督、武委員長の伝記『棘男』を執筆したジャーナリストの平林猛さんがアピール。48時間の春闘ストを闘った動労千葉、医療福祉現場で闘う労働者がともに闘う決意を語りました。
東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会の吉本伸幸書記長は、会結成の核心は関生支部のような闘う労働組合を東京につくることにあると訴えました。
最後は共同代表の花輪不二男さん(世田谷地区労顧問、鈴コン闘争支援・連帯共闘会議呼びかけ人代表)の音頭で団結がんばろう。関生弾圧粉砕―労働運動再生へ東京から新たなスタートを切りました!(関生支援東京の会事務局)
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