芸備線を廃止するな 動労西日本が三次で集会

芸備線廃線反対を訴える100人のデモは、地元の人々の熱い期待に迎えられた（10月15日　広島県三次市）

戦争国家化に反撃

動労西日本が呼びかけた芸備線廃線絶対反対集会とデモが10月15日、広島県三次（みよし）市内で行われた。三次市からの参加をはじめ、中四国を中心に全国から１００人が結集した。芸備線沿線の街頭宣伝でまかれたビラを見て参加した広島市の若者もいた。

集会の冒頭に司会が、記者会見で芸備線について「鉄道では地域の役に立てていない」と発言したＪＲ広島支社長への怒りを表明した。動労西日本の原田隆司委員長が主催者あいさつで、「戦争のための鉄道ではなく、生きるために必要な鉄道を残す。廃線化と組合破壊の攻撃にあきらめず闘い抜く」と宣言した。

動労西日本の山田和広書記長が基調報告を行い、帝国主義によるウクライナ戦争とパレスチナ人民虐殺を弾劾した。芸備線廃線に向けた協議会設置を許さず、「地域公共交通の再構築」と称して地域を破壊し生きる手段を奪い、戦争国家化に突進する岸田政権を倒すため、11・19労働者集会に参加しようと呼びかけた。

千葉からお招きした久留里線と地域を守る会の桜沢明美さんは、「廃線を狙って国とＪＲが結託して自治体に圧力をかけているが、集会や住民説明会でＪＲを追いつめている。攻撃のキーワードは戦争だ。戦時輸送は強化しローカル線は切り捨てる。問答無用の廃線に絶対反対で共に闘おう」と訴えた。

会場からの発言では、世界戦争への怒りや、職場・地域・学園での反戦闘争の報告が出され、廃線絶対阻止の決意が語られた。動労西日本の岡崎昭夫副委員長が集会をまとめ、芸備線廃線反対のアピールを採択した。集会後は三次駅前へのデモを行い、地元の若者の注目を集めた。（動労西日本書記長・山田和広）