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「生きさせろ!メーデー」5・1厚労省―官邸前行動に「自粛」打ち破り400人が立つ

厚生労働省前の歩道に400人が陣取り、医療物資の現場への供給、感染対策、100%の休業補償などを求めて声を上げた(5月1日 東京・霞が関)

5月1日、首都中枢を揺るがす「生きさせろ!メーデー」5・1厚労省―官邸前行動が敢行された(主催は実行委)。
新型コロナウイルス感染が広がり、安倍政権と小池都政による「自粛」キャンペーンが続く中、この状況を打ち破りメーデーを復権させる気概に燃え、参加者400人は強い日差しの下で闘い抜いた。

◎厚労省要請行動
午前11時、霞が関の厚生労働省前で「医療介護従事者を守れ」と大書された色鮮やかな横断幕が、白衣の労働者たちによって広げられた。
一陽会労働組合の坪井静委員長の力強いリードで、シュプレヒコールが一帯に響きわたった。「病院・介護施設にマスク・防護服を寄こせ!」「医療労働者を捨て駒にするな!」「百パーセントの休業補償を行え!」
坪井さんが司会を務め、最初に合同・一般労働組合全国協議会の小泉義秀事務局長が、実行委を代表してマイクを握った。厚労省に対し要請書、要求・質問書を事前に提出したことを報告し、企業への雇用調整助成金ではなく、労働者各個人への休業補償を求めていくことを強調した。

思い思いのボードやプラカードなどを持ち寄り、白衣に身を固めて登場した医療・介護福祉労働者たちが、ぎりぎりで回っている現場の深刻な状況を訴えた

続いて、医療福祉労働者・介護労働者のリレーアピールが行われた。保健所の労働者、神奈川県の病院労組委員長、東京多摩地区の精神科准看護師、特別養護老人ホームと訪問介護ヘルパーをかけ持つ労働者、東京・杉並区の福祉作業所代表などが次々とマイクを握って訴えた。
現場ではマスク・消毒薬・防護服などが不足し、新型コロナ感染の危機、命の危険と隣り合わせで必死に奮闘している。これまで人員削減と労働強化が続き、保健所の数が減らされ、都立病院の独法化が進められてきた。命よりも金もうけ優先の新自由主義がもたらした現状だ。国・厚労省の責任で、医療物資を供給し、要員を確保し、PCR検査を拡充し、感染防止対策を行え。要求を掲げて職場から声を上げよう!
司会の坪井さんも、「私たち労働者自身の命を守ることなしには、利用者さんの命と生活も守れない。医療・介護福祉労働者は絶対に死んではならない」と熱烈に訴えた。
群馬合同労組の清水彰二委員長が、中央タクシーによる労働者全員解雇を強く弾劾し、「現場の団結と闘いで状況を変える」と決意表明し、この場を締めくくった。

◎首相官邸前抗議行動

安倍が住む首相官邸前に正午に登場、「安倍政権打倒!」のシュプレヒコールが一帯を席巻した(5月1日 東京・永田町)

正午から永田町の首相官邸前での抗議行動が闘われ、ここでの司会を中部ユニオンの原由美子委員長が務めた。「日本初のメーデーが100年前の5月2日、『8時間労働制』などを掲げて上野公園で開かれた。この闘いを私たちが引き継ごう」と呼びかけた。
「改憲・戦争阻止!大行進」呼びかけ人の森川文人弁護士が発言の口火を切り、「資本主義の矛盾が一気にあらわになった。緊急事態宣言は政府の敗北宣言。闘うメーデーを継承しよう」と訴えた。
動労千葉の中村仁書記次長は、「安倍はこの情勢を利用して改憲・戦争を進めようとしている。現場から声を上げ絶対に阻止しよう」と怒りを露わにした。
全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長、ILWU(国際港湾倉庫労組)ローカル10の連帯メッセージが紹介された上、実行委の「メーデー・アピール」が、東京労組交流センター代表の山口弘宣さんによって読み上げられた。「新自由主義による団結破壊と分断を跳ねのけ、すべての労働者は労働組合に結集し、階級的労働運動を全世界に広げて、労働者が主人公の社会を作ろう。万国の労働者よ、団結せよ!」との力強い宣言文を、参加者全員の拍手で確認した。

「この社会を変える力は、議会ではなく労働者民衆の団結の中にある」と訴える洞口朋子・杉並区議会議員

続いて杉並区議会議員の洞口朋子さんが、区議会臨時会で「10万円給付」を盛り込んだ補正予算に対し、「感染拡大防止にはならず医療崩壊を防げない」として一人反対したことを報告。「この社会を変える力は議会ではなく労働者民衆の団結にある」と強調した。
婦人民主クラブ全国協議会の川添望さんは、馳浩衆議院議員のセクハラを満身の怒りで断罪し、「あらゆるところで女性の怒りが湧きおこっている。安倍を絶対に倒そう」と呼びかけた。
郵政非正規ユニオンの齋藤裕介委員長は、午前に日本郵政本社に対し申し入れ行動を行い、コロナ対策として「非正規を含めて特別休暇にせよ」などの要求を突き付けたことを報告し、自らも解雇を撤回させ職場復帰する決意を示した。
全学連前委員長の斎藤郁真さんは、午前の文部省への申し入れ行動を報告し、高い学費が学生を苦しめ、教育が金もうけの道具にされている現状を弾劾して、ともにメーデーを闘う闘志を表した。
「大行進神奈川」を担う元教育労働者は、学校の一斉休校に加え、安倍政権が現場の苦闘を無視して「9月入学・新学期」を言い出し、混乱に拍車をかけていることを批判し、「ともに生活を支えながら連帯を広げよう」と呼びかけた。
「入管法・外登法と民族差別を撃つ全国実行委」の仲間は、東京入管局に対する25日のデモを報告し、不当収容されている外国人の解放へ、今こそ立ち上がるべきことを声を大にして訴えた。

「アベノマスク」を着けた安倍のマスクも登場

最後に再び、官邸に向けてシュプレヒコールをたたきつけた。「安倍を倒せ!」「医療現場に資材を回せ!」「都立病院をつぶすな!」などの叫びがこだました。(TN)

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