沖縄―全国で安倍倒せの怒り 検察庁法改悪を葬ろう 全学連が国会前集会「ツイートから行動へ」
検察官の定年を政権の判断で延長することを合法化する検察庁法改悪案に対し、SNS上で異例中の異例といえる1千万件以上もの抗議ツイートが広がり、安倍政権を追い詰めている。改憲とオリンピックを優先してコロナ対応を遅らせ、今も大資本救済を優先して労働者民衆への補償や十分な給付も行わない安倍政権に対し、今まで命と生活を踏みにじられてきた人々の怒りが緊急事態宣言下の重圧をはね返して一気に爆発しようとしている。この状況に追い詰められ、与党は5月15日の衆院内閣委員会での採決を見送ることを余儀なくされた。
これに先立つ14日には、全学連の主催で国会前集会が行われた。緊急の呼びかけにもかかわらず約40人が参加、「#検察官定年延長法案に抗議します」ボードを掲げ、職場や地域の取り組みの報告と併せてマイクアピールを行った。
最初に全学連の斎藤郁真前委員長がアピール。「東京高検の黒川弘務検事長は森友問題を不起訴にした人物。しかし黒川個人以上に、この間ずっと、安倍政権のもとで違法行為がまかり通ってきたことが問題です。関西生コン支部への弾圧をはじめ、明確に改憲が狙われています。こういう連中をのさばらせる社会を変えるために、僕らはもっと行動しなければならない。つぶやき(ツイート)から行動へ。労働者・学生の組織された力を取り戻すために闘いましょう」
さらに改憲・戦争阻止!大行進神奈川の船木明貴さんが発言。「学校の介助員の方から無給で休まされていると連絡が来ました。職場の仲間に連絡し、職場会を組織して校長に要請しました。なかなか動こうとしない教職員組合執行部にも確認させました。結果、組合と教育委員会の間で、確保している予算はしっかり支給されることが確認されました。全介助員を集めて教育委員会が謝罪し、休業補償について説明することも決定しました。今まで組合は沈黙していましたが、あらためて一緒に職場・仲間を守るのが組合なんだと確認し、それを組合に入ってない人にも示そうという動きが始まりました」
さらに合同・一般労組全国協の小泉義秀事務局長、元江戸川区職労の佐藤賢一さん、東京中部ユニオンの原由美子委員長、全学連の学生が次々とアピールし、コロナ危機を利用した改憲・独裁体制構築の策動に怒りをたたきつけた。
行動を呼びかけた全学連の学生は、「緊急の行動にも関わらず多くの人が参加してくれてすごい。ツイッターで抗議するだけではなく、国会前まで行って抗議する人がいるんだということをもっと見せつけていきたい。検察庁法改悪を止めましょう」と語った。
●元検察幹部が反対
検察庁法改悪案は、現行法で63歳までとされる検察官の定年を65歳まで延長した上で、検事総長の定年は内閣が必要と認めればさらに最大3年(68歳まで)、その他の検察官の定年は法相の判断だけで同じく最大3年、さらに次長検事、検事長といった役職に就くことも通常63歳までのところを内閣の判断で最大3年延長できるとする。
これに対し、15日には松尾邦弘元検事総長ら元検察幹部14人が連名で反対意見書を提出。国家権力の内部にも大分裂が引き起こされる事態となっている。
SNS上で広がる抗議の声を行動へ、そして団結の力へ転化しよう。そして労働者の怒りで国会を包囲し、検察庁法改悪粉砕・安倍政権打倒へ攻め上ろう。
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