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入管法改悪は阻止できる! 国会前で座り込み

極悪の入管法改悪案は、ゼッタイ廃案あるのみ!
衆議院法務委員会の審議に対し国会前で続くシットイン(座り込み)には、続々人々が集まっている。3月6日に名古屋入管でスリランカ人女性が殺されたことを知って来た若い女性は「こんなことが日本で起きているなんて、知らなかったではすまない。何かできることをしたい」と語る。

衆院法務委員会での採決を阻止しようと連日続く国会前でのシットイン(5月12日)

移住連(移住者と連帯する全国ネットワーク)主催で昼時に行われるリレーアピールでは、多くの参加者が怒りの声を上げている。
在日朝鮮人の社会学者は「(長崎の)大村収容所は在日コリアンが収容される場所でした。子どもの頃から悪いことをすると大村に送るぞと言われ、外国人は煮て食おうと焼いて食おうと構わないという入管参事官の言葉も有名でした。戦前の植民地主義が清算されないまま、国籍で線を引いて、敵と見なしたら何をしても構わない。在日コリアンに対して行われてきたことは、いま起きていることの原型です」と訴える。
長年、在日外国人問題などに取り組んできた田中宏さんは、「1969年から74年まで4回、入管法案が国会に提出されたが、激しい反対運動で入管法は廃案になった。その時『生身の人間を管理するとは何事か!』と言われ、4回目に出された法案は『出入国法案』と、『管理』がなくなった」と闘いの歴史を語る。
70年安保・沖縄決戦と入管法阻止決戦は一体で闘われた。その後、アメリカのベトナム侵略戦争が生み出した「ボートピープル」の受け入れを機に日本は難民条約に加入した。その国内法整備に乗じて、それまで法制化できなかった「出入国管理法」となり、難民保護のための「難民認定法」を一つにした「出入国管理及び難民認定法」(1982年)を作った。外国人の保護と管理という相反する業務を一つの省庁が行う。外国人の収容施設への拘禁は、期間の上限もない無期限の長期収容だ。身体を拘束する自由権の侵害が司法審査もなく行われている。
さらに今回の改悪案では難民申請が3回以上の場合、強制送還も可能とし、それを拒否すれば刑事罰を科すというのだ。法務省によれば2020年末時点の「送還忌避者」は3103人、そのうち難民認定申請中は1938人で3回以上の申請者は504人だ。
19年の各国の難民認定数は、ドイツが5万3973人、トランプ政権下のアメリカで4万4614人、フランス3万51人となっている。これに比して日本は44人(認定率0・4%)! コロナ下で申請者が激減した昨年、難民申請3936人に対し認定47人(ようやく認定率1%超)であり、そのうち、ミャンマー出身の難民申請者602人に難民認定者はゼロ!
退去強制令書を発付された人の90%以上は母国に帰っている。命の危険がある、家族との生活拠点が日本にしかないなど、帰るに帰れない事情を抱えた3103人には、日本で生まれ育った子どもたちもいる。
この人々を法を改悪してまで追放しようという菅政権はいったい何を恐れているのか。侵略戦争責任も放棄し「戦前の植民地主義」を続ける菅政権の狙いは国内治安管理強化と改憲・戦争だ。痛みを怒りに変え、団結して廃案まで闘おう。

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