狭山再審めざし10・31狭山闘争／全国水平同盟と解放共闘が各地で集会・デモ

10月30〜31日、東京、関西（大阪）、広島で狭山集会とデモが意気高くかち取られた。

70人が結集した東京の狭山集会（10月31日）

●東京

10 月31日、東京・品川区の南部労政会館で全国水平同盟杉並支部と部落解放東日本共闘会議の主催のもと、70人の結集で狭山集会が開催されました。
冒頭、石川一雄さんのビデオメッセージ、10・31アピールが紹介され、石川さんの悔しさと、不屈に闘う姿に、全員が決意を新たにしました。基調報告に立った水平同盟杉並支部の田中れい子支部長は、1974 年の東京高裁・寺尾正二裁判長による無期懲役判決が徹底して部落差別に貫かれた判決であり、それから47年間も事実調べが行われず、再審請求棄却を繰り返してきたことを弾劾しました。そして、狭山闘争が、部落差別による労働者階級の団結破壊を許さず、新自由主義の差別と分断を打ち破る最前線の闘いであることを明らかにしました。改憲と戦争を阻止する労働者の階級的な団結で、下山鑑定を武器に最大の決戦局面を迎えた第３次再審闘争に勝利しようと訴えました。
これを受けて、闘う仲間からの発言が続きました。星野再審連絡会の星野暁子さん、動労千葉、東京労組交流センター、神奈川労組交流センター、南部ユニオン、埼玉や栃木の闘う仲間、全学連から共に闘う決意が述べられました。狭山闘争・部落解放闘争を労働運動と結びつけた現場の闘いの生き生きとした報告がなされ、狭山闘争の階級的復権の前進を確認しました。
最後に水平同盟杉並支部が、｢一瞬も気を緩めず大野裁判長の再審棄却策動を粉砕しよう｣と発言し、解放共闘事務局が11・７労働者集会への結集を訴えて集会を締めくくりました。（全国水平同盟杉並支部・狩野正幸）

集会後、意気高くデモ行進（10月30日）

●関西

10月30日、全関西狭山集会が、大阪市・中之島公園駅前広場に１００人が結集して闘われました。木下浩平関西労組交流センター代表の主催者あいさつ、久原正子全国水平同盟委員長が基調報告を行いました。久原委員長は、9月15日から中国侵略戦争に向けた実戦演習が開始されていること、この戦争攻撃と一体で岸田政権のもとで狭山再審請求棄却が切迫していることを訴え、「労働者階級が差別分断攻撃をうち破って狭山再審を勝ちとり、改憲戦争攻撃をうち砕こう」と呼びかけました。そして、石川一雄さんの10･31メッセージを受けて下山鑑定の鑑定人尋問をかちとることを全体で決意しました。
全国水平同盟の高槻、崇仁・東三条、西郡の各支部は、共に更地化、団結と解放運動破壊と闘う現場の力強い闘いを報告しました。また現業民営化と不当処分撤回を一つの闘いとして闘う奈良自治体労働者の発言に圧倒的な連帯の拍手が送られました。
最後に11・７全国労働者集会の大成功をかちとるために全力で決起すること宣言し、デモに打って出ました。

広島市の西区福島町に35人が結集して狭山集会。広大解放研の仲間が狭山学習会を行い、活発な討論が交わされた（10月31日）

●広島

10月31日、広島市西区福島町のいきいきプラザで、35人が結集して狭山集会を開催しました。
石川一雄さんのメッセージの代読の後、この間の東京高裁要請行動の報告を行いました。その後、広島大学部落解放研究会の仲間が、狭山闘争学習会を行いました。狭山闘争・石川さんの部落差別・権力犯罪との闘いを学ぶことで、自らの職場の現実、団結破壊と差別・分断の問題が、狭山闘争と一つのものであることをとらえることができました。質疑・応答や感想でも、労働者や学生などから、職場やキャンパス、地域での課題と狭山闘争がつながっているという発言が実感をもって出されました。
狭山第３次再審棄却が切迫する中で、改めて狭山闘争への取り組みを開始することで、新自由主義との闘いを組織できる！という確信にあふれた集会になりました。（部落解放広島共闘会議・奥村毅）