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セブンに忖度した不当判決 松本オーナー〝とことん闘う〟

6月23日、セブン―イレブン東大阪南上小阪店の松本実敏オーナーの契約解除撤回を求める裁判で大阪地裁(横田昌紀裁判長)は、セブンの契約解除は有効とする不当判決を言い渡した。断じて許すことはできない。
この日の地裁前での前段集会には、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長、全国金属機械労組港合同の木下浩平執行委員、関西合同労組の仲間やコンビニ関連ユニオンの組合員、大阪のコンビニオーナー、全学連など100人近くが結集し、「松本オーナーに勝利判決を出せ」と気勢を上げた。

開廷すると横田裁判長は、クレームが多いなどの理由で契約解除は有効であるとして、松本オーナーに対して契約解除までの1年間の売り上げ実績に基づく損害金約1450万円と、解除後に店舗や設備を明け渡さなかったことに伴う1日約11万円の損害金の支払い(総額約1億円!)を命じ、逃げるように退廷した。傍聴席からは「ふざけるな! 何を調べてるんだ」と怒号が飛んだ。法廷から出てきた松本オーナーは裁判所前につめかけた報道陣や支援者に、「セブンへの忖度(そんたく)判決だ。しかし、ここまでひどいと逆にとことん闘ってやろうと決意が固まった」と怒りを表すとともに戦闘宣言を発した。
松本オーナーを支援する会主催の裁判後の報告集会で、弁護団からあまりにでたらめな判決要旨が説明され、控訴する方針が提起された。参加したコンビニオーナーからも「松本さんのおかげでコンビニの問題点が世間に明らかにされ、時短営業もできるようになって感謝している。しかしセブンは元の24時間営業に戻そうとしている。控訴する松本さんを応援する」など励ましの声が相次いだ。

判決は結論ありきで、松本オーナー側の代理人が主張した事件の本質、すなわち24時間営業強制をめぐってセブンと松本オーナーや全国のオーナーが対立してきた背景については無視している。まさに国策判決、財界忖度判決だ。戦争への動きが強まる中、政府・財界は物言う労働者・事業者を潰したいのだ。
松本オーナーに対し「クレームが多い」などと言うが、カスタマーハラスメント(カスハラ)と言うべき事例まですべて接客態度が悪いと決めつけてでっち上げたのだ。判決では「仮に一部の利用客に問題があったとしても、加盟店は統一されたブランドイメージを確保する接客対応が求められるから、店舗独自の基準による接客対応は許容されるものでない」(!)とまで言っている。どんなひどいカスハラでも本部の奴隷になってフレンドリーな接客をしろと言うのだ。

しかし、こんな判決で全国のオーナーたちの怒りや苦悩を沈静化することはできない。闘いはこれからだ。コンビニモデルはもうこのままでは通用しない。
7月10日には東京で松本オーナーを招いての報告集会が開催される(午後1時30分/としま区民センター/主催・コンビニ関連ユニオン)。オーナー、従業員、本部社員、関連労働者は団結して闘おう。

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