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ミャンマー国軍による死刑執行弾劾

ミャンマー人民 〝独裁打倒まで戦う″

在日ミャンマー人がミャンマー大使館に抗議デモ(8月8日 品川区)

ミャンマー国軍は7月23日、民主派4人の死刑を執行! 遺体は直ちに火葬され、遺族のもとに返されることもなかった。「息子の死を誇りに思う」と現地メディアに気丈に語った母親は、その後国軍に連行されたと報じられている。  
殺された4人は、アウンサンスーチー氏が率いる国民民主連盟(NLD)の元国会議員ピョーゼヤートーさん、8888世代(1988年8月8日のゼネスト・デモを象徴とする民主化闘争)のリーダー、チョーミンユさん、フラミョーアウンさん、アウントゥラゾーさん。25日に死刑執行が発表されると怒りの声が全世界に広がった。

ミャンマーでは同日、ヤンゴンやマンダレー、ピィの刑務所でも政治囚たちが激しい抗議行動を闘った。
そのさなかの7月30日、ヤンゴン市内の南ダゴン地区でミャンマー人2人と共に日本人映像作家・久保田徹さん(26)が警察に拘束された。弾圧対策として目出し帽で顔を隠し、ゲリラ的に行う「フラッシュモブ」と呼ばれる短時間のデモだった。久保田さんは危険を承知でミャンマーの現実を世界に知らせようとしていたのだ。デモに参加していたミャンマー人青年男女2人も暴行され拘束。男性は殺されたとの情報もあり、17歳のミョーミャッエインダラさんも重傷を負っているというのだ。

8月1日現在、ミャンマー国軍に殺された人は2142人、1万1859人が拘束中(うち100人超が死刑確定)。4人の死刑執行以降、国軍による村への襲撃・放火が激化し、死者も急増。この1週間だけで国内・国外避難民は7万人も増え、総数が約120万人となっている。
しかし、民主化を願うミャンマー人民は「国軍の独裁を打倒するまで戦う」と誓いを新たにしている。追い詰められた国軍は31日、クーデター後に全土に敷いた「非常事態宣言」をさらに6カ月延長した。

外務省に久保田徹さん解放を求める署名約5万筆を提出。死刑の4人、拘束中の少女の写真が掲げられた(8月5日 東京・霞が関)

安倍国葬に招く

このミャンマー国軍を援助し続けているのが日本政府だ。防衛省は4月から新たにミャンマー国軍の士官候補生4人を防衛大学校などに留学生として受け入れた。さらに外務省は7月22日、9月の安倍「国葬」にミャンマー国軍(昨年2月1日にクーデターを起こしたミンアウンフライン国軍総司令官を議長とする「国家統治評議会」)が参列するよう案内を出した。
「安倍元首相の葬儀を利用して、市民を殺す国軍を支えるとしたらおかしい」(在日ビルマ市民労働組合・ミンスイ会長)と、在日ミャンマー人は怒りの声を上げている。
88年の民主化闘争が同年9月の軍事クーデターで封殺された半年後、89年2月17日、日本は真っ先に閣議決定で軍事政権を認めた。この背景について上智大の根本敬教授は「昭和天皇の大喪の礼(2月24日)に友好国だったミャンマー(ビルマ)も招くべきだという政治判断が働いた」と指摘している。

8月8日、在日ミャンマー大使館への抗議デモでは、「クーデター軍部による政治囚の死刑執行を止めろ!」「国葬にミャンマークーデター軍代表の参列を認めるな!」と怒りの声が響き渡った。
岸田政権は、「安倍国葬」を使って国軍クーデターを容認し、公然とミャンマー人民の民主化闘争をたたきつぶそうとしているのだ。ミャンマー国軍と日本政財界の「太いパイプ」を主導した張本人である安倍の「国葬」こそ、ミャンマーを踏み台に中国侵略戦争参戦を狙う岸田政権の戦争政策そのものだ。

在日ミャンマー人と連帯し、戦争・改憲の岸田政権を打倒しよう!

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