国葬反対・戦争動員拒否を 自治労大会で熱烈に訴え
8月30~31日、自治労(組合員73万人)定期大会が千葉・幕張メッセを本会場、東京・中野サンプラザをリモート会場にして開催された。中国侵略戦争―世界戦争が始まり、全ての労働組合に「戦争推進か反対か」が問われる中での極めて重要な大会だ。労組交流センター自治体労働者部会の仲間は、全国闘争として全力で宣伝戦を行った。
情勢はただならない。今や自治労本部は闘う労働組合・労働者の一斉排除に動き出した。自治体部会の仲間は前夜集会を持ち、強固な意思統一を行った。
各地で自治労本部や腐敗した労組幹部による団結破壊と激突し果敢に闘っている報告がされた。ウクライナ戦争が始まった途端、一組合員から出された「平和や人権に関わる方針案の全面削除を求める」意見と対決できず、自国政府の行う戦争にあいまいな態度を取って「自衛戦争」を認めようとする単組執行部の動きも報告された。とんでもない事態だ。
しかし「戦争反対」の旗を立てて真っ向から闘うなら、労働者は必ず決起する。日増しに燃え上がる国葬反対の闘いに示される通り、追い詰められているのは岸田政権だ。
自治労本部はコロナを理由に、大会代議員の出席を各都道府県ごとに3人に制限。例年2千人を超えていた傍聴も認めない方針を出した。しかしこの重大時に一昨年以来続くリモート開催を黙って受け入れることはできない。限られた人数とはいえ全国・全都から集まる代議員に、国葬反対・戦争動員拒否、自治労本部の打倒と階級的再生を熱烈に訴え、反響を呼ぶことができた。
戦争推進か反対か行動に立つときだ
本会場前では全国自治体部会代表の佐藤賢一さん、広島県労組交流センター代表の福井利明さん、東京や千葉の仲間が渾身(こんしん)の訴えを行った。
岸田政権は安倍の国葬を使って圧倒的に多くの反対の声、労働組合の闘いを圧殺し改憲・戦争へ突進しようとしている。「戦争動員と自治労の産業報国会化を許さず、反戦闘争に総力で立とう」「国葬反対、弔意強制反対の組合決定と申し入れを全国で取り組もう」と訴える部会ビラと9・23全国闘争を呼びかけるビラが大会参加者のほとんどに渡り、熱心に読まれた。
とりわけ広島から駆けつけた福井さんは、岸田が来年5月広島G7サミットを強行して反戦・反核のヒロシマを無きものにしようとしていると弾劾。自治体労働者は「二度と赤紙(召集令状)を配らない」と誓い自治労は反戦闘争の先頭に立ってきた、今こそ戦争反対で闘う時だと訴えた。
中野サンプラザ前では国葬反対署名も取り組まれ、会場前を通行する労働者・住民を含め真剣な議論となり多くの署名が集まった。
会計年度任用制度の撤廃まで闘おう
さらに「会計年度任用職員制度は撤廃を」と明確に言い切って闘うことが訴えられ、注目を集めた。
会計年度任用職員制度の核心は、1年(会計年度)ごとに「評価で解雇」できるということだ。
「評価で解雇」は「逆らう者は雇い止め」にすることで現場の闘いを一掃する労組破壊だ。戦争のための「労組なき社会」に変える攻撃である。
それは最終的には全公務員を1年雇用に変える総非正規職化攻撃だ。すでに全国の自治体で「人員不足」「経費削減」を口実に、外注化・民間委託の拡大と共に、正規職を会計年度任用職員に置き換える動きが際限なく進んでいる。すでに過半が会計年度任用職員の職場も増えている。自治労の組合員数は1年間で2万人も減った。
しかし会計年度任用職員の賃金は最低賃金並みであり、生きていくことも難しい。経験の必要な業務のほとんどを1年雇用に変えるなら保健所や福祉・保育職場をはじめあらゆる自治体職場の業務破綻が必至だ。
攻撃の本質をはっきりさせるなら、闘いは「制度そのものの撤廃」しかない。
国と共に導入を進めた自治労本部は「退職金・休暇制度など非正規職の待遇がよくなった」として、制度そのものに反対しない。それどころか非正規職・会計年度職員が団結して闘おうとすることへの制動や介入まで始めた。あいまいで中途半端な方針は吹っ飛ばされる。会計年度任用職員の仲間の力強い決起が始まっている。全労働者の怒りを組織し、正規職採用の大量増員と会計年度任用制度撤廃まで闘おう。
賃金破壊・団結破壊のための評価制度廃止を訴える現場組合員手作りの宣伝物も登場した。評価制度を粉砕し一律大幅賃上げをかちとろう。現業・保育所の民営化絶対反対で闘おう。
9・23全国闘争に総決起し11・6労働者集会の大結集をかちとろう。自治労本部を打倒し闘う自治労をよみがえらせよう。
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