狭山再審開始しろ 東京高裁に要請行動
今秋、無実の石川一雄さんの狭山第3次再審闘争は「再審開始か、棄却か」をめぐる最大の攻防に入りました。10月3日、全国水平同盟と部落解放東日本共闘会議は、10・31寺尾無期判決48カ年を弾劾し、今年5回目の東京高裁要請行動を行いました。
全国水平同盟の久原正子委員長を先頭に東京の各地区労組交流センター、さらに臨時国会開会闘争から駆け付けた全学連も合流した代表団20人が東京高裁・大野勝則裁判長に事実調べ、再審開始を迫りました。
狭山裁判では、1974年10・31寺尾判決以来一度も事実調べが行われていません。寺尾判決は何の根拠もなく石川さんと家族の証言を「信用できない」と切り捨て、検察側証言を「信用できる」とした差別判決です。しかし、石川さん宅から発見された万年筆が、被害者のものでなかったことを証明した下山鑑定で寺尾判決は根本から覆りました。狭山事件が、部落差別によるでっち上げ権力犯罪であることが明らかになりました。要請団は「下山鑑定を調べろ!」と東京高裁に迫りました。
8月29日、弁護団は下山鑑定をはじめ11人の専門家の鑑定人尋問と、万年筆のインクに関する裁判所の鑑定の事実調べを初めて裁判所に要求しました。
国葬粉砕を闘った全学連が再審棄却を絶対に許さないと発言し、訟廷管理官に担当の第4刑事部に必ず渡すと答えさせました。
要請行動に先立ち、東京高裁前で「狭山再審棄却阻止」のボードを掲げアピール行動。久原委員長の訴えが、昼の霞が関に響きわたり、多くの署名が集まりました。(全国水平同盟杉並支部・狩野正幸)
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