2・9全証拠開示・星野文昭さん解放渋谷大デモ 520人が「星野さん返せ」と叫ぶ
獄中39年の星野文昭さんの解放を求める「2・9全証拠開示・星野文昭さん解放渋谷大デモ」が520人の決起で闘われた。デモに先立ち、午後2時、東京・代々木公園けやき並木(NHK前)で、「星野さんをとり戻そう! 全国再審連絡会議」と「全国労働組合交流センター」の共催で集会が開催された。
司会の全国再審連絡会議の共同代表・狩野満男さんは、「わが星野再審の鈴木たつお弁護団長の東京都知事選への決起に渾身の力で共に闘い抜いたすべての皆さん!この挑戦は首都東京での決戦のみならず、全情勢に正々堂々と切り込み、全く新しい展望を切り開く決定的な闘いとなりました」と、総力で闘い抜いた参加者に呼びかけた。
この闘いには、17日間の都知事選の激戦を闘い抜いた鈴木たつおさんが晴れ晴れとした表情で駆けつけた。鈴木さんは「都知事選をたたかい抜いたことで新しい時代の扉を確実に開きました。私たちは前人未踏の挑戦を開始しました。階級的労働運動の拠点建設の闘いを圧倒的に前進させたのです。それを基礎にした星野闘争は、星野さん奪還の展望を大きく切り開きました。今日のこの渋谷デモは、全証拠開示をもぎ取り、勝利に向かって突き進む大事な闘いです。がんばりましょう」と訴え、参加者は熱烈な拍手で応えた。
続いて発言に立った星野再審連絡会議・共同代表の星野暁子さんは「昨日の大雪のなかでの最後の街宣には、私たちが都知事選で作り上げたもののすべてがありました。改憲と戦争にむかって総翼賛体制が策動されていることに対し、鈴木たつおさんが仁王立ちし、私たちが総決起したことによって、決定的な分岐を作り出すことができました」と都知事選を闘い抜いた意義を述べた。さらに、星野文昭さんからの手紙の一部を読み上げた。「これまでの僕らの選挙戦のあり方を大きくうち破って『現代革命への挑戦』そのものとして団結を組織するものになっている」と紹介して、「文昭は、自分も鈴木たつおになって、福島の怒り、沖縄の怒りを訴えたくてうずうずしています」と述べた。
全国交流センター代表の辻川愼一さんは「私たちは都知事選にかけた猛烈な団結で、昨日の記録的な雪の中にもかかわらず、最後の最後まで闘い抜きました。この闘いは獄中39年の星野さんを奪還するこの戦闘的デモンストレーションで完結します」「全国労働組合交流センターは、労働者、労働組合、労働運動の闘いこそがこの世の中を変えるんだということを真っ向からはっきりさせてきました」「どんなに弾圧しようと徹底的に闘い抜くことで共同性ができる、団結ができる。星野さんと私たちは今獄壁を超え、今ともに成長しあっているんだ」と、2・9渋谷デモの意義と、闘いの勝利性を訴えた。
星野再審事務局・金山克己さんからの基調は、都知事選を闘い抜いた確信に満ちて力強く提起された。「私たちは、17日間にわたる東京都知事選挙を全力で闘い、本日の闘いに結集しました。世界大恐慌が深化し、新自由主義が崩壊する中でその危機を乗り切るための攻撃は、労働者階級に生きられない現実を強制しています。世界の労働者階級の怒りが爆発し、革命の時代が始まっています。
鈴木たつおさんの都知事選立候補は、全情勢を一変させました。極右ファシストが登場し、改憲・戦争に向かう総翼賛体制が策動されるのに対し、鈴木さんが敢然と挑みかかったのです。1000万都民に真正面から訴え、100万人と結合する大挑戦は、日を追うごとに熱い支持を拡大しました。労働運動に新たな流動をつくり出し、階級的労働運動を前進させ、地域に拠点をつくり出す闘いは、『現代革命への挑戦』そのものです。17日間の闘いは、革命へのうねりをつくり出しました」「今こそ、星野さんを取り戻そう。1971年、星野さんが闘った渋谷に星野奪還のデモを轟かせよう」と決起を呼びかけた。
星野さんと共に闘う決意の先頭に、福島から都知事選に駆けつけて闘った椎名千恵子さんが、「福島は怒っています。子どもたちを外で遊ばせることが出来ないで、何がオリンピックですか」と安倍政権を激しく弾劾し、「3・11」フクシマへの結集を訴えた。
続いて、沖縄労組交流センターの柿本博人さん、全学連委員長齋藤郁真さん、星野さんを取り戻す会・東京北部の藤ノ木勇さんの発言が行われた。
福島・星野さんを取り戻す会の長沢宏さんが熱烈にカンパを訴えたあと、動労千葉の田中康宏委員長が閉会の挨拶に立った。「今日私たちは無実の星野さんを奪い返すために渋谷のデモをすることを決定しました。全ての証拠を開示すれば星野さんの無実は明らかなんです。この全証拠開示の闘争は星野さん、暁子さん、弁護団の努力と力の結集で、一歩一歩勝利しています。33枚のネガの開示勧告、もう敵の側はひびが入って岩盤が崩れ落ちようとしているんです。われわれがあきらめなければ岩盤は必ず崩壊します。われわれが闘いを止めなければ必ず真実は勝ちます。今日ここに集まった私たちの決意は再審を開始させるためにはどんな力でも結集するということです。2・16国鉄集会の成功をかちとろう」。
最後を締めくくる発言に、520人の集会参加者は星野さんを取り戻す決意を一段と高め、熱くシュプレヒコールを上げて渋谷の街へうって出た。沿道の人並みも都知事選の息吹をもって訴えるデモ隊に注目を向けた。渋谷駅前を通って解散地まで、戦闘的なデモが貫徹された。(K)
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