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天神峰現地闘争―「15日間決戦」に勝利し空港へデモ

「強制執行阻止」の怒りに燃えて開拓組合道路から反対同盟を先頭にデモに出発。左奥が市東さんの天神峰農地(2月5日)

農地強奪強制執行を阻止する「15日間決戦」を闘い抜いて2月5日、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかける天神峰現地闘争が行われた。雲一つない快晴のもと、全国から180人の労働者・学生・市民が天神峰農地と一体の市東さん宅中庭に結集した。
現地では日中の座り込み、夜間から未明早朝までの泊まり込み・巡回・監視活動が労働者・学生によって日々献身的に担われてきた。そして国家権力、警察、成田空港会社(NAA)に一指も触れさせず市東さんの農地と営農を守り続けてこの日を迎えた。
最初に事務局員の伊藤信晴さんが司会者あいさつを行った。三里塚闘争初期における日本共産党の裏切りと逃亡、三派全学連との共闘成立の歴史をふりかえり、「空港絶対反対を掲げる反対同盟にとって、実力闘争は不可避であり命だ。今こそ実力闘争の思想を発揮し、闘う体制を継続・発展させよう」と訴えた。

「体を壊さぬよう気をつけて。闘いは楽しく」と訴える市東孝雄さん

続いて東峰の萩原富夫さんが主催者あいさつを行った。「市東さんの怒りの声を直接ぶつけるために、1月25日にNAA本社に対し申し入れ行動を行った。続いて千葉地裁に緊急署名を提出した。旗開きの200人の結集、その後の座り込み、泊まり込み、監視の闘いの継続が強制執行を止めてきた。今日も空港に向けてデモを行う。農地を守る力、強制執行を跳ね返す決意を示していこう」
参加者の大きな拍手に迎えられ、市東孝雄さんが発言に立った。「寒い中、15日間決戦で大勢の方が座り込みをしていただき、本当にありがとうございます。体だけは壊さないようにお願いします。決戦の中で皆さんの団結が私にとっての一番の薬です。いつ執行されるかわかりませんが、旗開きでも言ったように今年は楽しく闘争をやろうと。そういう気持ちで、権力に対しても、NAAに対して闘いたいと思います」
連帯のあいさつの最初に動労千葉の北村武執行委員がマイクを握った。動労千葉、関西生コン支部、港合同の3組合が26日、NAAに対し「強制収用中止」の申し入れを行ったことを報告した。そして庶民が生活苦であえぐ中で軍事費2倍化のための増税を強行する岸田政権への怒りをたたきつけ、23春闘を闘って組織を拡大し反対同盟とともに進むことを誓った。

市東さん宅中庭を会場に、2・5天神峰現地集会が開かれた

関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会、市東さんの農地を守る沖縄の会の連帯あいさつが続いた。
婦人行動隊の木内敦子さんがカンパアピールを行い、現地での座り込み、泊まり込みを支え維持するためのカンパを熱く訴えた。
後半の司会を婦人行動隊の宮本麻子さんが行った。三里塚野戦病院の大熊寿年さんが発言し、逮捕・弾圧に対する闘う者の原則・思想としての「完全黙秘・非転向」の重要性を力を込めて訴えた。
さらに婦人民主クラブ全国協議会、星野全国再審連絡会議などが連帯発言に立ち、農地を守り戦争への道を阻む固い決意を明らかにした。
全学連を代表して発言した神野豊典副委員長は、市東さんの決意に応えて昨年末から全国学生の派遣体制を確立し、ベテランも新人も現地に駆けつけて闘ったことが、昨年の強制執行を阻む力となったことを自信をもって確認した。さらに成田空港の軍事利用が進められる現状を暴き、戦争情勢下の農地接収を許さず、三里塚、杉並区議選、広島G7サミット粉砕を闘う決意を表した。

太郎良陽一決戦本部長のリードで反対同盟が団結ガンバローを三唱

最後に決戦本部長の太郎良陽一さんが、まとめと行動提起を行った。「15日間決戦に勝利した! NAAはすぐにでも強制執行したいが、やつらには正義がない。簡単にはできない。観光立国政策も破産し、戦争でしか経済を発展させることができない状況だ。われわれの闘いは正義と未来に向けた闘いだ。胸を張り断固として強制執行を迎え撃とう。毎週月曜、火曜は早朝行動を行う。今日も残れる方は現地に残ってください。時間があれば現地に来てください。弾圧を許さず今日のデモを行おう!」
この訴えに全員が奮い立ち、団結ガンバローを三唱した。
市東さん宅向かいの東峰開拓組合道路に移動し、反対同盟を先頭にデモ行進に出発。宣伝カーからは宮本さんが、NAAの非道、違法を糾弾するアピールを発し続けた。
機動隊と私服警官はデモへの規制を試みるが、怒りの進撃を押しとどめることなどできない。第3誘導路を突っ切り、取香橋手前を左折、国道295号線(空港通り)を空港中心部に向けて前進した。

NAAの農地強奪攻撃に対する怒りがたたきつけられた(赤い矢印がNAA本社の建物)

第3ターミナルの向こうにNAA本社ビルが見えてくると、デモ隊の怒りに火が着いた。「市東さんの農地を守り抜くぞ!」「農民殺しのNAAを許さないぞ!」「大木よねさんへの強制代執行を繰り返すな!」「岸田政権打倒!」のシュプレヒコールが何度も繰り返したたきつけられた。
警察が「早く行け!」「進め!」などと叫び、一刻も早くデモを空港から遠ざけようと躍起になるが、そんな命令に素直に従うものなど誰もいない。一丸となってこの規制をはねのけ、怒りをNAA本社に集中した。
宣伝カーから「反対同盟の歌」が大音量で流れ出した。「誇りも高き農地死守」と反対同盟57年の不屈性を表すこの歌をともに歌い、デモ参加者は三里塚の正義に確信を深め闘志をかきたてた。
デモは再び天神峰の市東さん宅中庭に戻り、この場所が団結の力で絶対に守るべき場所であることを再度実感した。
「闘いは楽しく」との市東さんの言葉に励まされながら、座り込み、泊まり込み参加者は、国家権力と対峙する新たな決意と緊張感でそれぞれの任務に入っていった。
闘いは続く。(TN)

空港中心部へ向けて力強く進むデモ

スケジュール

◎空港拡張差し止め裁判(旧称、第3誘導路裁判)3月3日(金)午前10時30分開廷 千葉地裁

◎3月26日(日)芝山町での集会

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