芸備線の廃止に絶対反対 三次で集会
3月4日、広島県三次市で、動労西日本が呼びかけた芸備線廃止絶対反対集会・デモの第2弾が90人の結集で闘われた。
「芸備線の廃止はしないと明確にしろ」という動労西日本の要求に不誠実な回答をしたJR西日本に対し、ストライキを宣言する集会になった。冒頭、動労西日本の原田隆司委員長があいさつに立ち、「戦争に反対する労働組合として、芸備線・山陰本線・舞鶴線をはじめとした廃線化攻撃と闘う。3月17日、福知山駅でストライキに決起する」と宣言した。
動労西日本の山田和広書記長が基調報告で、「①JR資本と岸田政権は『鉄道事業見直し』の名の下に戦争国家への国家改造攻撃である在来線廃止を推し進めている。②日本のウクライナ戦争参戦、中国侵略戦争突入を阻止する。③JR西日本による安全無視の人員削減と鉄道会社であることをやめる合理化施策が、『列車に缶詰』の重大事故を生み出した。1月24日に発生したJR琵琶湖線・京都線での降積雪による輸送障害事故の責任はJR西日本にある。第二の尼崎事故であり徹底弾劾する。④23春闘勝利! 3・18ダイヤ改定反対! 3・17福知山ストへ! ⑤4・23統一地方選挙に勝利し、4・25尼崎事故弾劾現地闘争を爆発させて、5・19G7広島サミット粉砕行動に立ち上がろう」と提起した。
特別報告で動労総連合の川崎昌浩書記長が、久留里線廃止反対の闘いを報告し、国家が総力で廃線化攻撃に出てきていることを弾劾した。参加者からの発言で、私鉄労働者が「ワンマン運転拡大反対で職場闘争を実践する」と述べ、自治体労働者が「国家体制を維持するために軍事予算が優先され、会計年度任用職員の解雇が強行されている。戦争絶対反対の立場で闘う」と決意を表明した。
可部線廃止が強行された安芸太田町の大江厚子町議は、「米軍岩国基地からの戦闘機飛来と、地方の毛細血管としての鉄道の廃線は一体の攻撃です。ローカル線廃線は軍事費2倍化のために自治体を破綻に追い込み、消滅させる攻撃です」と述べて、ことの本質を明らかにした。動労西日本執行委員は、地元の高校生が芸備線・福塩線の廃止に反対するリーフを作り三次駅に置いている事実を紹介し、「政府は芸備線をモデルケースにすると言い、国鉄分割・民営化にかけるしかない状態だ。久留里線と芸備線の廃止に反対し東西同時に闘っていることは決定的だ」と発言した。広島の仲間が「5・19G7広島サミット粉砕闘争に集まろう。戦争する国を倒す運動を。自分たちの闘う組織をつくろう」と呼びかけた。学生が「芸備線廃止は社会的インフラを戦争のために徹底的に使う攻撃。芸備線廃止反対の闘いと三里塚の闘いは一体だ。実力闘争を復権させよう」と力を込めて訴えた。
岡崎昭夫副委員長が集会宣言を読み上げ、「今日を起点に戦争国家化粉砕、3月ダイヤ改定=合理化阻止-23春闘勝利の突破口を切り開こう。5・19G7広島サミット粉砕の決戦に総決起し、開始された侵略戦争を阻止しよう! その力でJR在来線4割廃線・芸備線廃止攻撃をはね返そう」と方針を鮮明にさせた。
集会後、JR三次駅と三次市役所一帯を一周するデモが打ち抜かれた。
あらゆる職場が戦争に向かってかじを切っている。JRは戦争国家体制構築の総仕上げとしてローカル線すべてを廃線にしようとしている。廃線化は安保3文書を貫徹し、戦時体制を構築する国家改造のために強行されている。鉄道の軍事利用反対! 共に闘おう。
(動労西日本書記長・山田和広)
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