三里塚フィールドワーク―B北延伸工事を弾劾
成田空港機能強化工事の現地フィールドワークが、三里塚芝山連合空港反対同盟が呼びかけで、11月13日に行われた。
快晴のもと、午前10時に成田市天神峰の市東さん宅わきの会議室前に反対同盟と支援の人々が集合し打ち合わせを行った。
白枡の伊藤信晴さんが「今日向かうのは、B滑走路北側延伸工事の現場。工事は進められているが、われわれの闘いに追い詰められている。軍事空港づくりを許さず必ず粉砕しよう」と呼びかけた。
さらに市東さんが、「やつらのことだから粛々と工事を進めているだろうが、現場をしっかりと見てほしい」と述べた。
ただちに数台の車両に分乗して移動し、十余三の成田市民農園近くに再集合。そこから反対同盟宣伝カーを先頭に、「空港拡張実力阻止、工事強行許すな!」の横断幕を広げ、歩き出した。東関東自動車道にかかる第二四本木橋(しほんぎばし)を渡ると、眼下には東関道の切り回し道路が完成に近い姿を表し、上下線とも供用されていた。この一帯を埋め立ててB滑走路の延伸部分を造成し、東関道をトンネル化してその下をくぐらす、そのための付け替え道路だ。前回訪れた時は未完成だった上り車線も、すでに1車線が開通している。
「工事を中止しろ!」「重機を止めろ!」「機能強化工事は環境破壊だ!」のシュプレヒコールを叩きつけた。要所に立っているNAAが雇った警備員はみな顔を背け、目を合わすこともできない。
さらに滑走路予定地の造成現場へと突き進んだ。前回までは重機が活発に動きダンプが列をなしていたが、この日はほとんど大きな動きを見せない。現時点でやれる造成工事はあらかた済んだということか。参加者はいよいよ怒りを燃やして、「農地強奪を許すな!」「機能強化粉砕!」「軍事空港建設を阻止するぞ!」のシュプレヒコールを行った。NAA職員と思われる男が、駐車場からこちらにカメラを向けてこそこそと撮影している。
さらに作業員宿舎の門前に立ち、機能強化関連工事を徹底的に弾劾した。
機能強化工事は、B北延伸、第3(c)滑走路建設のいずれも、地域の山林、農地、地形、河川・水系を徹底的に破壊しつくし、途方もない量の土砂で埋め立て、「人の住めない場所」へと変える攻撃だ。年間の発着が50万回へと伸びることを「予測」しての機能強化だとNAAは言い張るが、そんな右肩上がりの数字が実現する条件はまったく存在しない。
そしてこの機能強化によって4000メートル1本、3500メートル2本の巨大滑走路を有するにいたる空港を、日米帝国主義は軍事空港として利用することを宿願としている。
参加者一行は反対同盟と心を一つにして「空港絶対反対、農地死守」の決意をあらためて打ち固め、この日のフィールドワークを闘い抜いた。
伊藤さんは休む間もなく車で東京に向かい、東京地裁での国鉄解雇撤回裁判判決の傍聴闘争に合流した。
(TN)
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