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天神峰やぐら裁判、NAAの「却下請求」を弾劾

20140124a-2.JPG 1月22日、千葉地裁民事第3部(多見谷寿郎裁判長)で、天神峰やぐら裁判の口頭弁論が開かれた。年が明けて最初のこの三里塚裁判に、三里塚芝山連合空港反対同盟を始め、支援の労働者・学生が結集しともに闘った。

 この裁判は、市東孝雄さんの農地裁判で、成田空港会社(NAA)が市東さんに明け渡しを求めている物件のうち、天神峰の監視やぐらなど4つの工作物が反対同盟の所有であることを認めさせて、強制撤去を阻止するために争っているものだ。前回11月の法廷では、原告・反対同盟側から「所有権の確認が重要で適切だ」という弁論のやりとりをしている最中で、多見谷裁判長はNAAに「原告の請求に対して却下を求める方法もある」と露骨に門前払いをそそのかした。それに応じて今回NAAは1月14日付で、事実関係の争いをすることを放棄して「請求却下を求める」という書面を臆面もなく提出してきた。裁判所の却下判決だけを当てにした裁判の常識さえ踏みにじるやり口だ。なんという癒着ぶりか。反対同盟顧問弁護団はこれを指摘し、「公平な訴訟指揮をやれ」と突きつけ、傍聴席からも多見谷への怒りの声が飛んた。
 さらに、NAAが「所有権のことは執行の段階で申し出ればいい」などと主張していることについて、弁護団は2011年8月6日の現闘本部撤去強制執行時の現実を示して追及した。この時、反対同盟に対して成田治安法の封鎖解除の通知はなく、執行宣告もなく、立ち会いを求めもせず、執行官に面談を求めた顧問弁護団に対してNAA職員を名乗る者が立ちはだかった。破壊作業は報道陣まで排除して強行された。法も常識も踏みにじる、これが三里塚に対する攻撃の現実だ。これを知っているのか、との追及に対し、NAAの代理人弁護士は「この場で答えるつもりはない」と居直った。弁護団は書面での釈明を断固要求した。
 また弁護団は、反対同盟が作成した新パンフレット「市東さんの農地裁判控訴審勝利へ!農地は私たちの命」を証拠として提出した。
 次回期日を5月27日(火)として閉廷したあと、裁判所向かいの千葉県弁護士会館で、伊藤信晴さんの20140124a-1.JPG司会で報告集会が開かれた。
 最初に市東孝雄さんがあいさつを行い「久しぶりに多見谷裁判長の顔を見たが、ますます悪くなっている。 NAAの逃げの態度も許せない。3月の控訴審へ向けて、みなさんの力でぜひとも3万人署名をやり遂げていただきたい。私もがんばります」と決意を述べ、大きな拍手を浴びた。
 さらに葉山岳夫弁護士を始め弁護団全員が発言した。特に、現闘本部撤去の現場での、闇討ち、問答無用、違法無法の強制執行の現実をリアルに暴き、「執行の段階でやればいい」などという主張がまったく無意味であることを明らかにした。また萩原進事務局次長の急逝を悼み、3月の農地裁判控訴審を「弔い合戦」として闘うことをそれぞれが決意表明した。
 質疑応答と、市東さんの農地取り上げに反対する会の連帯発言を受け、最後に萩原富夫さんがあいさつした。「萩原進なきあと、事務局は一丸となって全力で闘います。2月15日の反対同盟一斉行動で、3万人署名の最初の中間集約を行うので、みなさんも全力で推進してください。3月23日の全国集会、26日の控訴審第1回弁論へがんばろう」とまとめ、参加者全員が奮起を誓った。(TN)

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