「狭山事件の再審を行え」/全国水平同盟を先頭に120人が東京高裁包囲デモ
12月12日、全国水平同盟が主催する狭山中央闘争が全国から120人の結集で打ち抜かれました。この日の闘いは11・3労働者集会の地平と一体で、戦時下の部落差別扇動と部落解放運動・狭山闘争の「体制内化」を打ち破り、国家権力の差別犯罪を真っ向から徹底糾弾する狭山闘争を復権させる歴史的な突破口を切り開きました。また、それは85歳になる石川一雄さんの不屈の闘いに応え、第3次再審闘争勝利を絶対かちとる決意あふれる闘いとなりました。さらにこの日の闘いは、奇しくも8・6ヒロシマ暴処法弾圧の5同志保釈・奪還の最終攻防と重なり、関西からは前日広島に、この日東京にかけつけたという仲間もいました。
まず、東京高裁包囲デモです。全国水平同盟・久原正子委員長、部落解放東日本共闘会議・徳永健生事務局長、全学連の発言を受けてデモに出発。「狭山差別裁判糾弾!」「石川一雄さんは無実だ」のコールが霞が関一帯に響きわたります。裁判所正門前にさしかかったデモ隊は、下山鑑定の事実調べを行わない東京高裁・家令和典裁判長への怒りをたたきつけました。
さらに午後1時から、吹きすさぶ寒風を吹き飛ばして裁判所前集会をかちとりました。最初に全国水平同盟・田中れい子書記長が基調報告を提起しました。「18年におよぶ第3次狭山再審請求は、勝利か棄却かという決戦情勢に入った」「全国水平同盟の狭山闘争の原点は、一審死刑判決を下した浦和地裁を糾弾・占拠した1969年の実力決起であり、それは石川さんの血叫びに応え、差別は絶対許
さない!という国家権力への実力糾弾闘争だった」「さらにそれが労働者階級と固く結合することによって、戦争と差別をうみだす社会を根底からひっくり返す、革命的な部落解放闘争に発展した」「家令裁判長の再審棄却攻撃を粉砕し、狭山闘争の歴史的勝利をかちとろう!」と狭山闘争勝利の路線を鮮明に提起しました。続いて水平同盟の全国の各支部、広島と東日本の解放共闘、動労千葉、動労総連合水戸、全学連などから次々と、中国侵略戦争情勢下での狭山再審棄却攻撃、家令裁判長を徹底糾弾する怒りと「韓国の闘いを見よう!闘えば勝てる!」という展望にあふれたアピールが続きました。
続いて高裁への要請行動に代表20人が入り、約1時間にわたって申し入れを行いました。申入書は21団体から提出されました。この間にも裁判所前でのアピールは続き、休暇を取ってかけつけた日教組奈良市、埼玉の労働者、東京東部、婦民全国協、八尾北からの訴えが続きました。
要請行動から戻った全国水平同盟の田中書記長、平沼和典事務局長からの総括提起を受け、裁判所・霞が関一帯を狭山闘争で席巻したこの日の闘争を終えました。そしてこの日の夜、暴処法弾圧の5同志は保釈・奪還をかちとりました! 中国侵略戦争阻止の反戦闘争と一体で狭山闘争の勝利をかちとる25年決戦へ、歴史的な闘争となりました。(部落解放東日本共闘会議・新井拓)
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