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高市迎え撃ち浅草デモ

「トランプ・高市打倒!ガザ虐殺やめろ!」と訴え浅草をデモ。雷門前では外国人を始め多くの民衆が歓声を上げた(10月13日 東京都台東区)

11・2集会 芝公園を満杯に
東京集会 11月大結集へ弾みつけ

 「戦争と排外主義にNO!労働者総決起集会 東京」が10月13日、台東区民会館で開催され浅草デモが闘われた。東京労組交流センターが主催し、「関西生コン労働組合の弾圧を許さない東京の会」が共催し、集会には会場あふれる160人が参加した。
 東京労組交流センター代表の山口弘宣さんが、「動労千葉は中国侵略戦争と対決する11・2労働者集会を呼びかけた。その決意に全力で応えよう」と切り出し、「労組交流センター内で起きた女性差別・性暴力を許さない。労組交流センターは女性差別の元凶である帝国主義を打倒する立場だ。学生運動指導部の石田が自らの女性差別・性暴力を隠蔽(いんぺい)し運動破壊のために動いている。これを許さず闘う。今日の集会とデモを戦闘的に闘おう」と訴えた。
 改憲・戦争阻止!大行進事務局長の本山隆介さんが連帯あいさつに立ち、「11・2集会に至る過程は、戦争と排外主義をむき出しにした高市との歴史的な決戦だ。自公連立が崩壊し支配が成り立たなくなっているが、日本帝国主義は高市的なものを通して中国侵略戦争に向かう以外にない。帝国主義を打倒する闘いが求められている」「10・5反戦闘争は労組交流センターに集う労働者、青年、女性や石田グループと決別した学生を先頭にスクラムデモを闘い抜いた。10月後半決戦を全力で闘い11・2へ」と呼びかけた。

 集会のメイン企画は「国鉄闘争と11・2労働者集会」と題した動労千葉委員長の関道利さんの講演と、「戦争と排外主義に対決を」と題した国鉄闘争全国運動呼びかけ人の金元重さんの特別アピール。関さんは「今こそ11月集会の地平の発展を」と訴え、金さんは「プロレタリア国際主義の立場が重要」と強調した。(各発言の要旨別掲)
 東京の青年労働者がカンパアピールで「内乱を恐れる日帝権力に実力闘争を見せつけよう」と訴えた。東京の東部・西部・南部・北部・三多摩の各労組交流センターと東京労組交流センター女性部がそれぞれに、女性解放闘争を真に闘える組織への変革をかけた苦闘は、帝国主義打倒へ実力で闘う運動への飛躍を実現するものでもあったと総括し、その立場で職場、地域から11・2集会へ全力で組織する決意を語った。
 集会後は馬道通りから雷門通りを経て隅田公園まで、浅草の繁華街を周回するデモを貫徹した。「高石・トランプ打倒! ガザ虐殺を直ちにやめろ!」の力強いシュプレヒコールが響き渡った。外国人の女性3人組をはじめ数人がデモ出発前から隊列に加わり、最後まで行動を共にした。スマホをデモ隊に向ける外国人観光客など大勢の人々の中から、数十人の外国人労働者が次々にデモに合流し、隊列は200人に膨れ上がった。デモ隊と併進する組織隊は2桁の11・2集会チケットを販売し、その場で集会参加を約束してくれた労働者も多数いた。(東京労組交流センター副代表・小泉義秀)

戦争とめ社会変える力示そう
講演 動労千葉委員長・関 道利さん

 6・15国鉄集会で動労千葉は、11月集会に向けて次のスローガンを提起しました。①中国侵略戦争阻止、差別・排外主義と対決する労働運動をつくり出そう、②戦時下における労働政策の歴史的転換に抗する労働運動をつくり出そう、③国鉄分割・民営化反対闘争の地平を水路に、連合路線と対決する労働運動をつくり出そう、④反動政権打倒、闘う労働者の新しい党をつくり出そう——の四つのスローガンです。
 11月集会は「闘う労働組合の全国ネットワークをつくろう」を一貫して掲げてきました。その出発点は1994年9月18日の労働者集会でした。その直前の同年6月に社会党が自民党と連立して村山政権が誕生しました。これを私たちは労働者の階級意識を根絶する攻撃と捉えました。労働運動を本当に闘う勢力を結集させなければならないと、当時の中野洋委員長が四つのスローガンを打ち出しました。それは、①大失業時代に抗する労働運動を、②反戦・反侵略―差別・排外主義と対決する労働運動を、③国鉄闘争を水路に、連合路線と対決する労働運動をつくり出そう、④村山自社連立政権打倒、闘う労働者の党をつくり出そう——というものでした。

組織変革の先頭に立ってきた「当事者の会」を軸に、集会は革命的女性解放闘争の創成へ大きな一歩となった(10月11日 大阪市)

分割・民営化と闘い前人未到の地平に
 国鉄分割・民営化は労働運動と労働者の権利を破壊し社会を崩壊させる新自由主義攻撃の出発点であり、「労働運動を解体して立派な憲法を安置する」という中曽根康弘による改憲・戦争攻撃でした。これに労働者の側から決着をつけることは、今現在の課題です。
 戦後の歴史は労働者・労働組合をどちらの側が握るのかという熾烈(しれつ)な闘いでした。高市が登場する中で連合は、大軍拡と社会保障解体、スパイ防止法推進の国民民主党に密着し、産業報国会へと進んでいます。連合を下から食い破らなければなりません。
 私たちは国鉄分割・民営化と真正面から闘って負けなかった唯一の勢力です。今年11月、国鉄分割・民営化反対の第1波ストから40年を迎えます。「ストライキで闘って、動労千葉の団結をより強固にする以外にない」(中野委員長)という立場でストを決断し、40人の解雇者を出しながら団結だけは守った。これは戦後日本労働運動にとって前人未到の地平です。
 1047名解雇撤回闘争は勝利まであと一歩です。この一歩は労働運動をつぶして戦争に突き進む国家権力を打ち破る闘いです。何としても勝利の扉をこじ開けたいと思います。

労働基本権解体のJR大再編と闘う
 JR東日本の大再編攻撃は、国鉄分割・民営化攻撃とも次元を異にした、戦時下における新たな労働運動解体攻撃です。
 JR東日本元会長の富田哲郎が経団連労働法規委員会の委員長に就き、昨年1月には経団連の「労使自治を軸とした労働法制に関する提言」が出され、来年の通常国会に労働基本法の抜本的な改悪案が出されようとしています。それはJRをモデルに、労働組合の存在と労働基本権を根本から否定する攻撃です。
 JR大再編攻撃の特徴は第一に、「国鉄由来の制度を抜本的に変革する」として戦後的な労資関係の最後的転覆を狙っていることです。定期昇給、基本給、基準内賃金という概念はなくす、一般社員にも株式報酬制度を適用して、経営への参画意識を高めると会社は言います。労働組合の存在条件を解体する攻撃です。
 大再編攻撃の第二の特徴は、現場の業務を徹底的に軽んじ切り捨て、外注化を完成させることです。車両の検査・修繕部門では、JR本体で最後に残った機能保全の業務も外注化する。首都圏主要路線をワンマン化して車掌を大幅に削減し、月6~7万円になる運転士の乗務手当もなくす。
 さらに転籍一時金が制度化されて、労働者は違う会社に行ったきりにさせられる。退職金も確定拠出型年金に全面的に置き換える。JRは財界全体の意を受けて、退職金廃止の先兵として踏み出してきました。

階級的労働運動の建設へ今こそ力を
 動労千葉は1987年の国鉄分割・民営化から本格的に開始された新自由主義攻撃と対決し、階級的労働運動の再生を目指して11月集会を呼びかけてきました。89年の総評解散―連合結成という日本労働運動の敗北に抗して、労働運動の変革、階級的労働運動の建設という大きなテーマを掲げて30年に及ぶ組織化を継続してきました。それは、韓国・民主労総との連帯をはじめ画期的な国際連帯を築いてきました。
 高市が自民党総裁になり、国家主義・排外主義がさらに激しく扇動されています。労働者の国境を越えた団結こそ、戦争を止め社会を変える力です。11月集会の地平を今こそ発展させたいと思います。11月2日、芝公園を満杯にする結集をかちとりましょう。

特別アピール「戦争と排外主義に対決を」
プロレタリア国際主義を
国鉄闘争全国運動呼びかけ人・金元重さん

 参政党が「日本人ファースト」を選挙戦略にして躍進したことを契機に、排外主義の広がりが問題になっています。なぜ今、排外主義と闘う必要があるのか。
 参政党の「日本人ファースト」は、二つの意味で排外主義的です。一つは、日本人でない人が優先されているとのイメージを呼び起こすことで「優遇される外国人」という脅威をつくり出していることです。いま一つは、日本人を優遇することによって、外国人への差別的待遇を正当化するという意味も持っています。
 かつて2010年ごろ、在特会(在日特権を許さない市民の会)のヘイトスピーチデモを目の前で見た時のショックは今も忘れられません。今日の「日本人ファースト」の源流に、これがあると思います。
 「戦争と排外主義」というテーマについて、十亀弘史さんが「前進」のコラムで書いています。「排外主義は戦争に直結している」とし、江口圭一著『十五年戦争小史』(ちくま学芸文庫)を引用し「当時の民衆を戦争支持へ導いた心情的要素」として「『中国蔑視』と『日本軍将兵への同胞感情』、『満州』の利権への執着、また『天皇=国家への無条件の随順』。排外主義はそれらの要素の全てを併せ持ち、徹底して暴力的です」とあります。私たちは、排外主義が戦争への道を押し広げ、破局に突き進んだ歴史を学ぶ必要があります。
 最後に、11・2集会を目前にひかえ、私たち労働者は排外主義にどう立ち向かうべきか。排外主義を克服する道は労働運動の活性化、労働組合の国際連帯の強化以外にはないと思います。差別と分断を狙う排外主義に理念的に対置されるものは、労働者の団結、国際連帯です。今こそプロレタリア国際主義を甦(よみがえ)らせ、移住労働者、移民、難民の人権を擁護する闘いを反戦闘争の国際的連帯に結び付けて推し進める時だと思います。

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