ベルリンで市電の労働者が山猫ストに決起!
4月10日、ベルリン交通局(BVG)の路面電車の労働者700人が山猫ストに決起した。ストは抜き打ち(警告なし)でおこなわれたため、市電は始発から午前11時くらいまでほぼ完全にストップした。この日は保育園・学校・自治体の労働者も24時間の警告ストに突入した。 ベルリン交通局の労働者たちはVerdi(統一サービス産業労組)に組織されているが、市電ストは組合中央ないしベルリン支部の指令にもとづいておこなわれたものではない。こうした山猫ストに市電の労働者は4月7日以来、断続的に決起している。
(写真は4月10日に山猫ストに決起したベルリン市電労働者)
この背景には、4月中旬の無期限全面ストに向かって闘争意欲を高めていたドイツ公共部門の労働者を、組合中央が裏切ってストを回避してしまったことにたいする労働者たちの根深い怒りがある。また、この組合中央の腰くだけの姿勢を見て、ベルリン交通局側がこのかんまともな賃金交渉に応じていないことがある。
10日の山猫ストと同じ日、Verdiベルリン支部(1万2000人)でスト権投票が開始された。投票が批准されれば、ベルリン地域でバス・地下鉄・路面電車をはじめ保育園・学校・自治体を含む全面的で無期限のストに突入することになる。
ベルリン特別市(=州)の権力は社民党(SPD)と左翼党(Die Linke)の連立政権(※)が掌握しており、ベルリン交通局もその統轄のもとにある。「社・共」の州政府と対決し、組合中央と対決してストライキ闘争を闘うベルリンのランク&ファイル労働者の闘いは、体制内労働運動と闘う私たちにとっても重要な教訓をもっている。(は)
※左翼党は、SPD左派と旧東独社会主義統一党の後継政党の合体で、2007年6月に結成された。
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