韓国でイミョンバク政権打倒へ巨万のデモ
イミョンバク政権に対する韓国労働者人民の怒りは、ついに巨万のデモと機動隊との激突となって炸裂した。米国産牛肉の輸入に反対して5月冒頭から本格化したロウソク集会は5月31日、最大規模に達した。10万の民衆がソウル市庁前を徹夜で占拠、放水・棍棒・盾で襲いかかる警察と激しく闘った。デモ隊の一部は警察の阻止線を突いて青瓦台(大統領府)に迫った。デモ隊が青瓦台に肉薄するのは1960年の4・19学生革命の時以来だという。
6月5日?7日には72時間連続の徹夜集会が韓国各地で開催される。さらに軍事独裁政権を打倒した1987年の闘いの記念日である6月10日には、ソウルで100万人の大集会を実現することが呼びかけられている。
写真は警察車輌と対峙するデモ隊(6月1日夜、ソウル)
今回の闘いの先陣を切ったのは中高生の決起だ。イミョンバク政権の推し進める「教育自律化」という名の競争・分断政策に対する怒りが、「危険な牛肉を食べさせるな」という怒りと結びついたのだ。闘いはインターネットを通じて呼びかけられ、今や「このままでは生きていけない!」という全人民規模の政権打倒闘争へと発展している。
重要なことは、労働者、とりわけ民主労総傘下の労働組合が職場を武器に闘いに立ちあがっていることだ。鉄道・貨物・タクシー・バス・港湾・航空などの労働者でつくる運輸労組は、米国産牛肉が保管されている全国14か所の冷凍倉庫で運送阻止闘争に入る方針を打ち出した。全国公務員労組は、米国産牛肉関連の広報をはじめ、水の私有化、公共部門の外注委託、国立大学の法人化などにかかわる業務を拒否することを表明した。学生も、ソウル大を先頭に、全国の大学でストに突入しようとしている。
韓国人民の闘いは、政策の一部撤回や修正で収まるものでは全くなく、体制的危機にあえぐ政権側にもそうした余裕は全くない。韓国人民の怒りの矛先は米帝国主義にも向けられている。サミット決戦は韓国の地ですでに始まっている。(写真は放水を浴びながら固いスクラムを組む学生)
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