インドでトラック運転手400万人が無期限スト

　インド全土で７月２日から、トラック運転手400万人以上（！）が無期限ストライキに突入した。ストは燃料費の高騰に抗議するものだ。インドでは貨物輸送におけるトラックの位置がきわめて高い。すでにインド各地で、工場生産の停止や生活必需品の不足、食糧の買いだめといった事態に発展している。
写真はストで止まったトラック

　インド政府はこれまで国家補助により燃料価格を維持してきたが、つい最近になって価格を10％引き上げる措置をとった。しかも多くの都市では、燃料を闇市場に頼るしかなくなっており、燃料価格が急騰している。インドではこの６月、インフレ率が13年ぶりに２桁を超え11･05％となった。これが労働者民衆の生活を直撃している。首都ニューデリーでの48時間スト（４月24?25日）をはじめ、この間インド各地で激発するストと暴動はこれを背景としている。しかしこれはまだものごとの始まりでしかない。インドの貿易ではアメリカと中国の比重がひときわ高いが、そのアメリカと中国でバブルが大崩壊し始めており、その影響が本格的に現れて来るのはこれからだ。インドではすでに、主要労組によって８月20日の全土ゼネストが決められている。人口11億3100万・世界２位のインドに、世界の屋台骨を揺るがすような階級闘争の激浪が押し寄せている。（き）