韓国、公務員労組が闘いの前面に
韓国では6月26日の牛肉告示以降、連日、大規模な集会・デモと警官隊との激突が闘われている。とくに6月28日から29日にかけては、韓国紙が「ソウルの中心部はまるで戦場」と報じるほどの激しい闘いが爆発した。
この中で、民主労総傘下の公務員労組の隊列が、闘いの前面に登場している。28日には全国からソウルに結集した公務員労働者1万5千人が「公共部門の民営化中止」「年金改悪反対」を掲げて大集会を開き(写真)、夕方からのロウソク集会・デモに合流した。
28日から29日にかけ、ソウル中心部を制圧する集会・デモに決起したのは主催者発表20万人(警察発表1万5千人)。午前零時を過ぎても数万人が夜を徹してデモを続けた。ソウル市議会前では深夜、鎮圧のために出動した戦闘警察(機動隊)が数千人のデモ隊に部隊丸ごと包囲されて袋叩きにされた。激しい衝突で負傷者400人、警察も100人以上が負傷。55人が連行された。29日夜にはソウル市庁前広場を封鎖した警察と再び各所で激突した。
6月30日、権力は輸入牛肉の出荷阻止闘争の現場から、民主労総副委員長ほか組合員18人を逮捕・連行。ロウソクデモの主催者であるBSE国民対策会議の事務所など2カ所を強制捜索した。だが政府・権力が集会・デモの弾圧に躍起になればなるほど、大衆の憤激はますます高まっている。
民主労総は7月1日の記者会見で、2日のゼネスト突入に続き、週末の5?6日には全国から組合員を上京させ10万人規模の集会・デモを行うと発表した。イミョンバク政権はもとより、米帝・日帝もこの情勢を重大な関心をもって注視。駐韓米大使は「韓米同盟の危機」に言及し始めた。(S)
写真はソウル大学路(テハンロ)での全国公務員労組の総決起集会に参加した労働者。「老後生活を破綻させる年金改悪反対」のプラカードを掲げている。
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