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国家権力と大激突を開始したトルコ労働者

 トルコでは民営化や外注化に反対し、労働運動弾圧に反対する労働者階級の巨大な決起が開始された。11月25日に、公務員労組連盟(KESK)は進歩的労組連盟(DISK)との連携の下、団体交渉権、ストライキ権を求めて断固たるストライキを貫徹した。11月29日には、全国からアンカラに結集した数十万人のKESKとDISKの戦闘的な集会とデモが行われた。この集会でDISKの委員長は「労働者諸君、今や行動するときだ。経済危機はわれわれを直撃した。政府が議論している危機の解決策とはボスどもや資本家を救済しようとするものだ。これはわれわれの危機ではなく、資本主義制度の危機だ」と語った。(写真はDISKの集会、12月8日)

 労働者階級の怒りを集約したDISK、KESKの総決起闘争に危機感を抱いた国家権力は、激しい弾圧を開始している。11月25日に一日の「警告ストライキ」を実施した鉄道労働者たちは、スト参加者16人の解雇処分攻撃を受けた。だが、鉄道労働者たちは12月16日には反撃の反処分ストライキに打って出た。「処分粉砕、弾圧でわれわれを止めることはできない」というスローガンを掲げたこのストライキは、この40年間で最大規模の鉄道ストといわれている。
 12月15日、民営化と外注化・非正規職化に反対するTEKEL(タバコ、アルコール公社)の数千人の労働者は、全国各地からのデモ隊を首都に結集させまいとして築かれた警察のバリケードを粉砕して首都アンカラに結集した。デモ隊は政権党の公正発展党の事務所前でデモを行った。このデモに対して、知事はデモ禁止を通告、政府は多数の警官を派遣し、公正発展党の事務所の前には戦車が配備された。だが労働者たちは道路封鎖を回避して首都に突入し、デモを貫徹した。TEKEL民営化反対の集会・デモは17日にも闘われ、警察機動隊による暴力的襲撃を打ち破って、多数の労働者が逮捕されながらも闘いを継続した。(写真は17日、警察の襲撃と闘う労働者)
 こうした労働者の闘いは、完全にトルコ政府を追い詰めた。労働運動の爆発的発展情勢と、クルド人の民族独立をめざす闘いが同時並行的に展開される中で、国家権力は労働運動への大弾圧とクルド人への弾圧を全面的に開始した。12月17日の闘争以降今日までに、DISKの組織局長や事務局長、運輸労組の委員長を始め多くの指導部と組合員が逮捕された。だが、労働者階級は逮捕された労働者の釈放を要求して激しい反撃の闘いに出ている。
 他方、階級情勢の激化の中で、トルコの労働者階級とクルド人民の独立闘争の結合を恐怖するトルコ政府によるクルド独立闘争への弾圧も急激に激化している。
 アルジャジーラの報道によれば、12月11日、トルコの憲法裁判所は、「武装した分離主義戦士と関係をもっている」として、クルド人と連帯して闘っている民主社会党(DTP)を閉鎖し、非合法化した。DTP党首のアーメット・チュルクを含むこの党の2人の国会議員を国会から追放し、さらに数十人の党員に5年間、他の政党に加入することも禁止した。DTPは2005年にクルド労働者党(PKK)との協力を理由として解散されたクルドのいくつかの政党が合併して形成された党である。この判決は、クルド人の独立国家を求めて闘っているPKKの創設者であるアブドラ・オジャラン氏に対する刑務所の取り扱い方への怒りの抗議行動で、警察と衝突するデモが数週間続いた後に出された。クルド人のデモ隊への襲撃事件も頻発している。
 世界大恐慌情勢下で、トルコでも労働者階級人民の闘いが爆発的発展段階に入った。われわれもこのトルコ労働者階級人民と連帯し、プロレタリア革命に向かって断固たる進撃を開始しよう。(T)

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