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ドイツの都市ハーナウで金属労働者が警告ストに決起

 ドイツ中西部フランクフルト近郊の小都市ハーナウで、特殊金属製造会社VACの労働者がストに立ち上がった。VAC社は40か国にまたがる従業員4000人の会社で、そのうち1500人をハーナウの労働者が占める。VAC社は6月初め、まったく一方的に労働協約を破棄。労働時間の延長と賃下げを強行しようとしている。そのため、金属産業労組(IGメタル)に組織されている1000人以上の労働者が8月20日と22日、2波の警告ストに決起した。このストの結果、両日ともかなりの時間にわたって生産ラインがストップした。写真はVAC社門前での決起集会

 VAC社は3年前に米の投資企業が買収した。経営側は労働協約破棄の理由として「全世界的な景気の後退と価格の上昇」をあげているが、労働者たちは「買収にともなう損失を原因とするもので労働者には一切責任がない」とはねつけ、労働協約の破棄を撤回させるために、体制内指導部のIGメタル中央を突き上げながら闘争体制を強化している。(写真はストに決起し市内をデモする労働者。横断幕の文言は「われわれの労働協約に手をつけるな!」)
 このハーナウVAC社の金属労働者の闘いと時を同じくして、南部のバイエルン州で鉄道労働組合TRANSNETに組織された機関士が賃上げを求めて8月19日、21時間ストに決起し、のどかな小都市間の交通をぶっ止める闘いを実現した。大都市や代表的産業でのたび重なるストの影響が、ついに地方の町や村にまで押し寄せはじめているのが「ストライキ共和国」ドイツの現状だ。(ひ)
 

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