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世界恐慌と人民反乱でラトビア政府も倒壊

 2月20日、1月末のアイスランドに続いて今度はバルト諸国のラトビア(人口230万人)で、政府が世界金融大恐慌と労働者人民の反乱に直面して倒壊・総辞職した。EU加盟国としては初めてのことだ。世界大恐慌それ自体がラトビア経済に絶望的事態を強制していることが大きいが、首都リガに1万人が結集した1月13日の労働者人民の大決起(写真)と青年労働者・学生の実力闘争、そして2月初めの農民による街頭封鎖・省庁包囲行動が、のたうち回る反動政府にとどめを刺した。


 ラトビアはEU加盟国中、世界金融大恐慌の影響を最も強く受けている国の一つだ。ラトビアは、90年5月のソ連からの独立以来、外資導入で急速な経済成長をとげてきた。07年でもまだ10%の成長だった。それが08年でマイナス4・6%、10~12月期ではGDPが10・5%のマイナス(年率換算)と急速に垂直落下し始めた。とくに同国の重要産業であるホテル・観光業で25%近くの落ち込みというよ
うに、破滅的な事態が進行している。
 このような事態はラトビアに限ったことではない。同じバルト諸国のリトアニアやエストニア、さらにハンガリーを始め全東欧諸国がほぼ同じような危機にあえいでいる。そればかりではない。東欧の問題は同時に全ヨーロッパの問題でもある。ドイツ、イタリア、フランス、オーストリアを始め多くの西欧諸国が東欧に多額の投資をしているのだ。オーストリアの場合、その総額はGDPの70%にものぼる。ベルギーやスウェーデンでもそれぞれ33%・25%という膨大な額になる。東欧諸国の破産は即これらの国々の破産となり、世界恐慌はますます破壊的な力を発揮していく。
 世界の労働者階級人民が資本主義に終止符を打つ時代が、ついに目と鼻の先にまでやって来た。(ほ)

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